自身が講師をしていることもあり、よく考えるのが理論と身体のバランスです。
間違いなく言えるのは「理論だけではうまくならない」ということ。
「楽器が上手くなる」ということが何を意味するかというと「イメージをどれくらい再現できる能力をもっているか」ということに尽きます。これは実はアスリートの練習にかなり近いものだと感じています。
アスリートがイメージを再現する必要がある??
という疑問が湧いてきそうですが、例えば100m走のランナーだったとすると自分の理想フォームを頭に焼き付けてそれをイメージするはずです。スキーのジャンプの練習でも飛んで風をうけて着地するイメージがないと飛べないと思いますし、ゴルフでもスウィングの練習を鏡を見ながらすると思います。野球でもよく解説者がバッターのバットのヘッドの動きなどを解説してます。あれを見て「だったらそこ修正すればいいじゃん」と思う人はたくさんいるのかもしれませんが、本人はそうしているつもりでも実際はできてないということがプロの世界でもよくおこります。
アスリートに近いということを踏まえると「身体でおぼえる」ことのほうが重要なのは自明なのですが、身体だけでもあまりよくありません。結局イメージをする際にイメージが間違っている場合があるからです。それを修正するのが理論であり、理屈です。
例えばリズムが上手く取れない人が一生懸命メトロノームと合わせて足踏みしながら手を叩いたり、ギターの方だとカッティングの練習をしたりしていますが、リズムが取れない人は大抵の場合本人が知らないうちにスタートで躓いています。
リズムを身体で取るということはある意味正解ですが、ほとんどの人の場合身体に助けてもらってリズムをとっています。
これだときまったリズムは叩けてもリズムパターンが変わったりすると対応できなくなります。
例えばメトロノームに合わせて裏で手拍子をうつ練習をする時に
「そうだ!足を上げた時に手を叩けば勝手に裏が取れるようになるじゃん!!」
ということを発見したとします。
でもそれは「裏を取れるようになった」のではなく、
「表がとれていてその副産物として裏で手拍子がなっているだけ」
なので裏が取れたことにはなりません。そもそも本当に裏が立たける人は頭のイメージの中でも叩けます。
そういった部分を理論で補正しながら練習をすると良いと思います。
なので結論としては
・練習を考える時は頭で
・実際に練習する時は身体で
・それを評価するときは頭で
という流れが理想なのではないでしょうか。
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