昨日から音楽専門学校の話しを書いています。
今回は負の部分を書いていきます。
音楽の専門学校に入ってくる生徒さんには2タイプいると言う話をしました。
では生徒さんはどのようにして入る専門学校を決めるのでしょうか?
正直音楽専門学校の生徒さんと話していても生徒さんの熱意にはかなり差があります。
それでも何もなしに入ってくることはめったになく基本は体験入学などでどういう事をその音楽専門学校では学べるのかなどをワークショップ形式で知ることができます。
この体験入学で行うワークショップの内容がその音楽専門学校の入校率を左右すると言っても過言ではありません。そのため関係者(講師・スタッフ)はいろいろ考えて生徒さんのニーズにあった体験入学の内容を決めていきます。
大学と専門学校の違いはたくさんありますが、日本の音楽専門学校には基本的には試験はありません。なので入ろうと思えば誰でも入れます。ただ技術がないと入った後困るだけです。
この「誰でも入れる」というところが結構曲者でこれが音楽専門学校の教育を歪な構造にしていると言っても過言ではありません。本来音楽業界は弱肉強食の世界なので本当は試験などを行ってプロとしてやっていける可能性の高い人を選抜して教育をすればその音楽専門学校の生徒の質もあがり、レコード会社や制作会社等とのコネクションも強く出来るのだと思いますが、実際生徒数がいないと音楽専門学校は経営が成り立ちません。なので入りたい人は全部入れるという負の流れができます。
誰でも入れる→質が下がる→専門学校の信用も下がる→生徒が入らなくなる→誰でも入れる・・・・というサイクルが出来上がります。
この誰でも入れるというのは授業にも影響を与えます。僕は名古屋の音楽専門学校でギターの講師をしていましたが、上手い生徒さんとそうでない生徒さんとの間に相当な開きがあり、それでカリキュラムの作成に四苦八苦していた記憶があります。
確か4月に入った最初のレッスンの際、生徒さんの一人が「Gm」がわからないという状態にあることに気づきました。おそらくこれを読んでいる方の中でもギターやウクレレなどのコード楽器を弾いている人であれば「Gm」を知っている人も多いかと思います。
ということは僕はそこを基準としてカリキュラムを組んでいかなくてはいけないということになります。
ギターを初めて半年の人と5年の人を同じ枠内で教えることを考えてカリキュラムを組んでいきます。
レベルを上げすぎるとやめていく学生が出てきます。1年でやめられると経営的にはまずいのですべての学生がついていけるレベルで作成しなくてはいけません。しかし専門的なことを学ぶ学校なので難しい授業にも手を出していかなければいけないのでなかなかバランスを取るのが大変です。
続きはまた明日で。
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