前回は自分のスピードを知るというチェックをしていきました。
今回はもう一つのチェック、「聴覚的なスピード」を見ていきたいと思います。
※前回、前々回、さらにその前々々回からの続きになりますので続けて読まないと流れがわからなくなる可能性があります。前々々回からお読み下さい。
前回
自分のスピードとは2点
・物理的なスピード
・聴覚的なスピード
があります。
と書いたと思います。
聴覚的なスピードとは何でしょうか?
前回までの右手と左手の速さの確認は物理的にどれだけ速く弾ける身体能力を持っているかの確認です。
弾くとわかりますが、あるスピードを超えると意識しないとついていけないテンポのラインがあることに気づいたはずです。
意識しないとついていけないスピードとはそもそも無理しないとついていけないということになりますので自分のスピードではないと言うことになります。
なので
・弾けるテンポ=物理的に弾けるテンポ
・意識せずに弾けるテンポ=聴覚的に対応できるテンポ
という事になります。
あなたが弾けるテンポスピードは
・意識せずに弾けるテンポ=聴覚的に対応できるテンポ
の事を指します。
実際に弾けるテンポよりもおそらく10~20ほど遅くなるかと思います。
以上の確認が終わったら実際の曲を弾いてみると良いと思います。
何も確認せずに弾くのと自分のスピードを知ってから弾くのとはかなり意識が違うはずです。
練習の過程で基本的には「意識せずに弾けるテンポ」は越えてはいけないということを気をつけて下さい。
「意識せずに弾けるテンポ」は越えて練習をしても雑なピッキングになるので逆効果になる可能性が高いです。
前回の最初に話しましたが、必ずメトロノームを使ってゆっくりとしたテンポからはじめて下さい。
テンポの進め方は右手や左手の確認時と同じで10づつ確認しながらスピードを速くしていきましょう。
危なくなってきたら5づつにしてもいいと思います。
これで速弾きを練習する土壌は整いました。
速弾きを練習していると当然どこかでスピードについていくことが出来なくなります。
本当の練習はそこからです。
実際に練習を始めると今までそういった練習をしてきたことがないと10~20くらいはすぐに速くなりますがあるテンポからどれだけ練習しても速くならなくなってきます。
そんな時はピッキングを見直しましょう。
ピックの持ち方、ピックの当てる角度、手首の使い方、右手の配置、初期の問題点はほとんどがそこにあります。
まずは弾いている時に均一のピッキングが出来るように訓練しなくては行けません。
そのために弦を弾いた時の振動が常に一緒になるようにします。特にダウンとアップの振動差があるときはピックの角度を見直すべきです。
ダウンは流して、アップが逆らっていないでしょうか?そういう時は角度を見直すことで振動差を一定にすることができます。
振動差があるときはダウンとアップの抵抗値が違うことになるので弾いているうちにだんだんとずれてくる原因になります。
またピックをいろいろ弾き比べてみるのもおすすめです。これはあくまで僕が感じた傾向ですが速弾きが得意な人は「JIM DUNLOP ( ジムダンロップ ) のJAZZⅢ」というタイプの赤や黒のピックを使っている人が多いです。おそらく弦をつかみやすいのだとおもいます。僕はJIM DUNLOP ( ジムダンロップ ) のULTEX JAZZⅢというタイプのを使ってます。
ピックで弾きやすさは多少変わります。テンポにすると5~10は変わるかもしれません。
なかなか速くならない時は極端に遅いスピードでゆっくりと自分のピッキングを確認し、自分がどのような角度でピックの先の先で弦をアタック出来ているか、またアップとダウンの振動差がないか、を見ていきます。
実はほとんどの初心者~中級者の方は考えないのが「弦の太さ」です。
1弦をピッキングするのと6弦をピッキングするのとでは弦の直径が違うので気をつける必要があります。
弦を飛び越えるフレーズの場合はこの「弦の太さ」が原因で上手くピックングができないことがあります。
そのため6弦から5弦、4弦・・・と弾いてみて実際にどのように弾きやすさが変化するかを確認して見ることをお勧めします。
次回は速弾きが速くなる方法の最終回となります。
まずは無料体験レッスンを受けて、ポワンポワンスタジオの雰囲気や楽器の楽しさを感じてみませんか?
ポワンポワンスタジオ各系列校の
総合受付につながります