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2017.09.09

練習脳を作る話⑤「練習の引き出しを作る」

 

今回は「練習脳を作る話⑤」いよいよ完結です。テーマは「引き出しを増やす」です。

書いていくとたくさんあって結構大変ですね。。。

今日のも結構重要ですよ。

みなさん、実践で使える音楽スキルの習得に一番大切なものって何だと思います??

これは僕の15年以上音楽講師をしてきて学んだことなんですが、

「(音楽に関わる)すべての行為をできるだけ反射神経でこなせるようにする」

ということなんです。

音楽理論や理屈やもちろん技術、知識も言われたときに即座に出てこないと実践ではあまり役にたちません。

みなさん、普段言葉を話すときに文法とか気にしませんよね?もちろん上司先生と話すときや面識のない人と話す際は多少言葉遣いに気をつけるかも知れませんが、それも一瞬のことです。

「(音楽に関わる)すべての行為をできるだけ反射神経でこなせるようにする」

というのは体で覚えるということです。理論でさえも。

僕は仕事柄自分の行動を説明することが多いです。たとえばギターのソロを弾いたとき、なぜそこでそのアプローチをしたかの説明が生徒にできないと困るからです。

逆に言えば生徒さんのアプローチに関してもそれがなぜ出てきたのかもかなり明確にわかります。いろんな生徒さんを見てきているのでアプローチごとの生徒さんの心理状況が生徒さん以上にわかるからです。

例えばこんな事がありました。

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どうしてもある部分だけリズムが狂う生徒さんがいました。他のところは特に問題ないのにです。

たまに分析している自分を第三者的に分析する自分がいたりするのですが、

分析している自分をその後分析するという行為もよく考えれば変ですが。。。。)

そのとき僕は2点のことを見てました。

生徒さんの手の動きが一瞬止まる時があることと、その一瞬後に足の動きがおかしくなることです。

僕は生徒さんにその2点に気づいたか確認しました。生徒さんは

「いや、わかんなかったです」

と言います。

そこでもう一度気にしながら弾いてもらったのですが、やはり

嬉しい「どう?」

バッド「気づかないです。」

といいます。

仕方がないので携帯その場で撮影して見せたところ驚いていました。

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結果論からいうと生徒さんは裏のリズムにアクセントが付いていたことから体が「表」と勘違いして、そのことから規則正しくリズムを取っていた足が乱れ、その足の乱れが体全体のリズムを狂わせ、修正をしている際に伴奏が聞こえなくなりリズムがずれたのです。

これは僕の

「いろんなリズムがずれる生徒さんを見てきたことから得た経験」が瞬時に頭に浮かび、「あっ以前これと同じようなことがあった・・・

という引き出しがあったからすぐに対応できたのです。

もっと言うと生徒さんの中に「裏のリズムにアクセントが付いていても惑わされない」という経験(引き出し)がなかったともいえます。

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では本題に。。。。(笑)

引き出しを増やすためにはどうすればいいでしょうか?

一言で言うと簡単です。

「反復する」

この一言です。

でも今からいうことも頭の片隅において置いてください。

なぜ反復するかという理由ですね。。。

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人はある行動をしたとき、脳はその行動を少しの間だけ記憶します。

例えば折り紙の「鶴」を折ったとします。僕は鶴は折れませんが、折ったことはあります。折ってからおそらく数時間のうちに折り方を尋ねられたら答えれると思いますが、数日たつと忘れてしまいます。

これは脳が「重要でない」と判断したからです。

ここからは脳科学的な話になりますが、脳は記憶を「大切な記憶」と「大切でない記憶」にわけ、大切なものは覚えておくことができます。

人が「反復」をすると脳はそれを「重要な記憶」と位置づけ忘れにくい場所に入れます。

「反復練習」とは「知識や行動を重要な場所にしまう作業」といえると思います。

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女「じゃあ反復すればいいんだ」

と言われそうですが、ショック少し待ってください。

「効率よく反復する」方が良いと思いませんか?

ただ単純に反復するのは効率が良いとは言えません。

効率の良い反復は自分の脳が脳「これって大事な記憶っぽいから大事な場所にいれておこう」と思わせる反復が一番効果的です。

なので

1日に100回繰り返すよりも1日10回繰り返したほうがより効果的です。

また当然ですが、反復に全神経を集中して行うほうが脳は「大切」と判断してくれやすくなります。

また記憶で大切なのは記憶同士の結びつきです。

僕は初めて会った人と電話番号などを交換した際に、携帯にはその人が何の関係の人かを名前に追加しておく事にしています。

(大抵、場所や会社名が多いですね。。。)

そうしないと1年後に電話がかかってきてたときにわかりませんし、電話番号の整理をするときに消していいのかわからなくなってしますからです。

練習や勉強も結びつきを持たせながら練習するといいです。コードを練習するのであれば知っている曲のコード進行と組み合わせたり、同じコード進行の曲を探すとかなり忘れにくくなります。

というわけで「引き出しを増やす」ということは「効率よく他のものと紐付けながら反復する」というのが今日のまとめです。

みなさん練習時や勉強時にはこのことを頭の片隅に入れつつ練習、勉強に励んでくださいね!!

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