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2018.02.19

「#」と「♭」と「シ」

今回は「#」と「♭」と「シ」の関係

「#」「♭」「シ」と3つ並べると音楽を思い浮かべた方は正解です。
なぜ「#」や「♭」が誕生したのかを書いていきます。

「#」や「♭」などがなぜ出現したのかを考えることは音楽家でもそうありません。疑問すら感じないかもしれません。

普段レッスンをしていると自分が当たり前だと思っていることが実はそうではないということに気付かされることも多いです。

少し脱線しますが、例えば以前、体験レッスンをしていた時のこと。
(ポワンポワンスタジオは他の多数の音楽教室同様、無料で体験レッスンをしています。CMでした・・・・笑)

「なんでギターって弦が6本あるの??」と体験レッスンを受けに来た小学生に聞かれました。そう言われると・・・どうしてでしょうね・・・

ギターの祖先がリュートなのは知ってますしギターの知識もそれなりにあるはずだったのですがその質問には答えられませんでした。

後で調べると特に理由はないんですね・・・・笑
ただ、弦楽器はもともと弦の増減を繰り返す歴史もありますので長い年月をかけて6弦に落ち着いたというのが正解何だと思います。

確かに様々な楽器を見ているとその楽器の役割にふさわしい音域になっていることが多いです。広い音域が求められる楽器の場合弦の数は多くなりますし、逆に低音域や高音域、楽器の使用用途がメロディー楽器なのか伴奏なのかなどでも必要な音域は変わってきます。

ギターは7弦ギターなどもありますが、低音弦が必要性を感じるギタリストは好んで利用していますし、そうでないギタリストは弦が多いことでネック(左手で握る場所)が太くなりますし、覚えることも多くなります。僕も7弦ギターを試しに弾いてみましたがかなり頭が混乱した記憶があります。

元々低音を足そうとしても良い音を得るのが大変ですし、高音を足そうとしてもこれもおそらく良い音は得にくいのだと思われます。また必要ないものを足すことで混乱を招きますし楽器の値段も当然あがりますので淘汰されていったのだと思います。

・・・・脱線し過ぎましたね・・・

実は「#」「♭」「シ」はすべて元々同じ意味から派生しているんです。

遡ること400年ほど前までは「シ」という音階は当たり前のものではありませんでした。

えっ?じゃあそれまではどうやって音楽を奏でてたの??

といった疑問が湧いてくるかもしれませんが、1200年ほど前は音楽と言ってもオルガヌムといった2声でのハーモニーを奏でるくらいで今私達が聞いているような音楽はまだ誕生していません。

それが1600年くらいにかけてあたりから多声になりハーモニーが出てきてチェンバロやリュートなどが出てきてようやく私達の知っているクラシックらしい音楽になってきた時代背景を考えてもらうと理解し易いかと思います。
かといって「シ」がなかったわけではなく、「ドレミファソラ」までしか明確でなかったと言ったほうが良いかもしれません。

「シ」の音の呼び名も不確かだったようで、低い「シ」が丸い「b」、高い「シ」が四角い「b」で区別されていたようです。

そう言われると♭(フラット)とb(B)って似てますよね。その名残で今もドイツでは低い「シ」はB、高い「シ」はHで区別されています。それが結局イギリスに入ってくる際に「AHCD」ではなく順序の関係で「ABCD」方式が採用され、現在コードはABCD・・・表記されています。

イギリスはピューリタン革命などで1600年台は激動の時代でした。クラシックの世界でも音楽的にはヨーロッパの他の国に遅れていたようですね。

結局この「シ」の音を「高い」、「低い」という表記だったのが現在のように各音階に付くようになったのです。

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