ボーカル

カバーのすゝめ②

カバー

今回は「カバーのすゝめ②」

前回はカバーとは何か、コピーとどう違うのかなど書いていきました。今回はその続きです。

実際にカバーをするにあたってそのような手法、流れでカバー化を進めていけば良いのかを書いていきます。

アイキャッチ画像がふざけててすみません・・・・笑
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【選曲】

まずは「選曲」です。
ここで半分以上の労力を消費しても良いと言えると思います。

選曲する際に注意をするのは「好きな曲だから」という安易な判断で選曲してはいけないということです。
もちろん好きな曲であることは大切なことです。でも「好きな曲」は「あこがれ」と一緒です。

「好きな曲」=「自分にあった曲」というわけではありません。

選曲をする際に考えるべきは
①どうしてそれを歌おうと思うのか
②誰に聞いてもらうのか
③どうやって演奏するのか

です。
カバーとは「表現」と言ってもいいと思います。
他人の曲を使っての自己表現です。
①ではそれを選ぶ理由を考えてみます。
大事なのは理由の中身ではなく、自分がなぜその曲を選曲するに至ったのかを知ることがカバーに取り組むにあたって大事だからです。
②を考えることで自己満足ではなく、客観的に選曲を推敲することができます。
意外に人前で演奏するシュミレーションをしてみると、選んだ曲がそれほど魅力的に思えなくなるケースもあると思います。
③は現実できな問題です。
例えばその曲が難解で自分の技術力では消化出来ないのだとすれば表現以前の問題です。
また、その曲の音域が自分に合っていなければそれも断念せざる得ません。

例えばマライヤ・キャリーの曲を選んで①と②を満たしていても、実際に歌えなければ選曲には入れられません。また歌はOKでも伴奏が難しければそれも断念する理由になります。

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【表現】

選曲が決まると次にすべきなのは選んだ曲を理解することです。
歌詞もきちんと丁寧に見ていきます。

ただ歌詞に関しては見る人によって解釈が変わる場合もあります。その場合は自分の解釈でOKです。
他人の曲を使った自己表現なのですから大いに考えると良いと思います。

ただし歪曲しないようにだけ注意しましょう。大事なのは作曲者に対するリスペクトです。
それがなければ作曲者を悲しませる内容になる可能性がとても高いので気をつけて下さい。

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【アレンジ】

次に具体的にどう表現をしていくかという部分に切り込みます。

一番わかり易いのはコードアレンジ、リズムアレンジ、構成のアレンジでしょうか。

例えば

元の曲は暗いけど、自分はもう少し前向きにしたいから、明るく表現したい。
コードもマイナーコードを少し減らしてメジャーコードの割合を高くする。
リズムもバラードだけどもう少しアップテンポにする。

といった自分の解釈に基づき、元の曲を改良していきます。

やりすぎると原曲の良さをなくしてしまうことがありますし、変化がないと原曲に負けてしまいます。
別に勝ち負けではありませんが100人聞いて100人が原曲が良いと言うカバーを作っても存在意義がないのでカバーをするのであれば、ある程度の変化は必要かと思います。

特にコードアレンジは作曲者の意図などを考えつつ変えるのか残すのかの選択をしていかなくてはいけないので慎重かつ大胆に取り組んで下さい。

リズムアレンジは「速い」「遅い」だけでなく、「ノリ(グルーヴ)」や「抑揚」、「ジャンル」も関係してきます。

構成などもその曲の象徴的なイントロがあるのであればそれは残すべきです。ただ、転調などに関しては一考の価値ありです。無理に転調する必要はありませんが、転調しないと成立しないのであれば転調させるしかありません。

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以上のような流れで曲のカバー化を進めていくと良いかと思います。
形式ばって書いたのでこの流れを読むだけだと非常に窮屈なイメージを受けるかもしれません。

基本としては先程から書いているように
「他人の曲をじぶんらしく演奏する」という部分に本質がありますので肩の力を抜いて取り組んでもらうと良いと思います。

カバーのすゝめ①

カバー曲

先日生徒さんが秦基博の「RAIN」という曲を練習していると言う話を聞いて曲を聞いてみました。とてもいい曲だったので誰が作ってるんだろう?と思ったら大江千里なんですね・・・

大江千里といえばもう20年ほど前に活躍してた超ポップなアーティストで、その後ジャズを勉強しにアメリカへ言ったような話は耳にしてましたが正直あまり好きなアーティストではありませんでした。今考えると曲ではなく歌い方が好みと合わなかったのでしょう。

調べてみると1998年の楽曲とのこと、逆にこれだけの年月たっても色あせない曲を書いていたという事実に驚きました。

ここ十年ほどでカバーをするアーティストが良く見受けられるようになっています。この「RAIN」も「言の葉の庭」というアニメのエンディングで使用されています。

今回はカバーに関して書いていきます。できれば誰でも挑戦できるので是非カバーをしてもらえたらと思います。
特に人前で披露するときには良いカバーができると喜んでもらえるかと思います。

カバーをする時に一番気をつけるのは「コピーにならない」ことです。

例えばカラオケで歌うのはカバーというには少し無理があります。
仮に安室奈美恵や宇多田ヒカルがカラオケで他の人の曲を歌ってもカバーとは言えません。

モノマネはもちろんコピーですが、歌だけ差し替えてもオリジナリティがあるとはいえません。

では伴奏を差し替えれば全部カバーと言えるかというとそういうわけでもないんです。

まずはカバーの定義ということを考えてみましょう。

Wikipediaによると
「ポピュラー音楽の分野で、他人が発表した曲を演奏・歌唱して発表すること」

と書かれています。

こう書くと
「A」というアーティストの曲を別の人が歌えば全部「カバー」だということになります。確かに広義としてはそれでも良いのかもしれません。ただ一般論として定義づけるならば
「ポピュラー音楽の分野で、他人が発表した曲を”自分らしく”演奏・歌唱して発表すること」
だと言えるでしょう。

要はモノマネではないということです。
例えば安室奈美恵が好きなアーティストが安室奈美恵になりきって演奏・歌唱しているのであればそれはカバーではなくコピーとなります。例えば弾き語りでミスチルの曲を路上で弾いている人がいるとします。

その人が自分のアレンジとして表現できているのであればカバーと言えると思いますが、目の前の譜面台にミスチルの譜面を置いてコードを見ながら歌っているのであればそれはコピーの色合いが果てしなく濃くなると言えるでしょう。

個人的な意見としてはカバーをするからには本人とは別の角度からの表現を期待してしまいます。
「本人の歌は好きじゃないけど別の人がカバーしたバージョンは好きだ」
というケースは大成功なケースです。

今回の秦基博の「RAIN」なんかは特にそうで、僕が身をもって体感しています。
どうしても料理と同じく、歌の好みは歌手で決まる部分もあります。
せっかく曲が良いのにその曲の良さがある一定の層に上手く伝わっておらず、別の歌手が歌うことでその部分を「カバー」できるのでれば作曲者としても喜ぶべきだとも思います。
※個人的には「曲はいいけど歌がなぁ・・」と言われている側面もあるのであまり喜べませんが・・・・

では次にカバーをするときにはどういう手法でカバーを進めていけばいいでしょうか?

続きは次回「カバーのすゝめ②」で書いていきたいと思います。

音痴(先天的音楽機能不全)矯正について。

音痴矯正

音痴矯正について。

今回は教室で行っている音痴矯正について書いていきたいと思います。

音痴矯正=ボイトレと思っている方が多いのではないでしょうか?

 

難しくは「先天的音楽機能不全」と言うそうです。

もちろんちょっとした音感の強化やリズム感の強化、発声に関してはもちろんボイトレになるかと思いますし、音痴を気にされている方の多くはそういった方ですのでボーカルの先生に見てもらえればよいかと思います。

ただ、中にはボイトレだけでは改善しない、もしくは改善の速度が遅い方もいます。

もし自分か身の回りの方が音痴ではないかと心配されている方は以下の①~③の項目を御覧ください。

①アカペラ(歌のみ)で歌うと歌詞がなければ(周りの人は)何の曲か誰もわからなくなる。
②(カラオケで歌うと)本人はあっているつもりでも周りの人からするとほとんどあっていない
③歌が苦手で自分で歌っていてもあってるのか間違っているのかもわからない

これらに一つでも当てはまる場合は一度相談されたほうが良いかもしれません。

世の中には完璧に音程やリズムとれる人は殆どいません。完璧ではなくても聞いている人がわからないだけです。
それと一緒で逆に絶対的に音感やリズム感がない人もまたほとんどいません。

あくまで客観的に上手い下手が決められるだけで、プロのボーカリストからすると一般の人のほとんどが(自分より)歌が下手に感じられるかもしれませんし、逆に歌に自信がない人からするとほとんどの人が(自分より)上手く感じられるでしょう。

なのでどうやっても歌えるようになれない・・・ということはありません。練習によって少しづつですが改善していきます。

ただ、理解して頂きたいのが、音痴矯正は音感やリズム感を伸ばす訓練が必要ですので、数日や数週間では目に見えた改善は難しいです。最低3ヶ月~半年はたたないと実感出来ないかもしれません。今までレッスンした方も裏声が出せない方や歌える音程が1オクターブに満たない方、メトロノームに合わせて手拍子が出来ない方、ピアノでだした1音が出せない方など様々な悩みで来校されます。

レッスンの内容としてはまずどこに原因があるのかを探ります。当教室は当然ですが病院ではありません。ただ音痴の原因になっているのが何なのかを探る必要があります。音痴と一言で言っても原因は様々です。音が取れないのか、音は取れているが音をだす際に違ってしまっているのか、そもそも音の高低を声帯が再現できないのか?

こうやって見てみるとやってることは病院の検査に近いのかもしれません。

その後平均よりも目に見えて出来ない箇所を訓練していくことになります。最初はお互いに手探りで進むので講師と生徒のコミュニケーションがかなり大事になってきます。信頼していないとなかなか継続していくのが難しいのです。

僕の生徒さんで10年くらいでバンドを組めるようにまでなった生徒さんもいます。10代半ばから習い始めました。今も若干外すことはありますがどうすれば修正できるかはわかってきましたが、それでも10年かかりました。今では音楽が生活の一部になっていますが、レッスンを受けていなければおそらく苦手意識をもったまま生活をしていたでしょう。

10代~30代くらいはカラオケや合唱などいろいろと歌いたくなくても歌わなくてはいけない状況に追い込まれることが多々あります。歌が苦手なままだとそのうちにカラオケに誘われるのが嫌になり社交性をなくしていってしまう人さえいます。

根気はいりますが少しづつは改善していきますのでお悩みの方は是非相談頂くと良いと思います。

お勧めコピー曲:イーグルス:ホテルカルフォルニア

ホテル・カルフォルニア

今回はお勧めコピー曲シリーズ「イーグルス:ホテルカルフォルニア」です。

前回のONE OK ROCKからだいぶ知っている年齢層があがりましたね。
お勧めと言ってもいろいろな好みと年代、ジャンルがあるので選曲が難しいですよね・・・

なので比較的幅広い方の参考になるように選んでいます。

ホテルカルフォルニア(Hotel California)は1976年シンガーソングライター&ギタリストのドン・フェルダーが作詞作曲をしています。ちなみにホテルカルフォルニアは架空のホテルだそうです。メキシコのホテルが勝手にホテル・カルフォルニアのモデルのように宣伝してたのをイーグルスから商標権侵害で訴えられたと先日ニュースになってましたね。

今回は初心者向けではなく中級~上級者向けです。

パート別難易度(5点満点)
ギター   3
ギターソロ 3・5
ベース   3
ドラム   3
ボーカル  3.5
総合    3

この曲はなんとなく弾くだけならそれほど難しくありませんが、良い演奏をしようとすると細かなニュアンスがとても勉強になります。専門学校でも教材として取り上げたことがあるくらいです。

ギター:ギターは2本、12弦ギターも出てきますがなかなか12弦ギターを持っている人はいないと思いますので通常のアルペジオで構いません。一人で2役こなそうとすると途中ソロになった際にカポを外さなくてはいけないのでなかなか1人で弾くのは難しいですが、練習であれば是非、伴奏とソロ両方ともコピーしてもらいたいと思います。

アルペジオですがそれほど難しくはありませんが何度か弾かないと慣れないかと思います。個人的には指弾きの方が簡単なのですが、ピックで弾いた方が練習としてはいいでしょう。
ソロはギターに必要なテクニックがたくさんでてきます。チョーキング、スライド、ハンマリング、プリングなど、チョーキングもハーフチョーキング、クォーターチョーキングも出てきますので音程には気をつけて原曲の音の高さを気にしながら弾きましょう。ちなみにギターはレスポールとテレキャスターなどが使われ、イントロのフレーズは13本ものギターの多重録音となっています。

ベース:休符が多く、日本のロックなどではあまり聞かれないフレーズが多いのとノリがとても重要になってきます。休符の長さなどに注意して弾くと良いと思います。ピックでも弾けますが、実際の音源は指弾きなので指で弾いたほうが雰囲気は出やすいです。

ドラム:歌いながら叩いているので歌わなければそれほど難しいフレーズではありませんが、おかずや抑揚の付け方、雰囲気の出し方などは勉強になるかと思います。ちなみにこの曲は最初は作曲者であるドン・フェルダーが歌っていたそうですが、シンガー&ドラマーのドン・ヘンリーの歌のほうがマッチしたためドン・ヘンリーが歌うことになったそうです。

ボーカル:日本人がこの歌を歌いこなすのはなかなか難しくそういった意味で言えば難易度は「5」なのかもしれません・・・特に男性ボーカルが同じような雰囲気を出すことは至難の技でしょう。ただ、自分らしく歌うというのでよければ英語の発音を除けばキーも普通ですし、歌うこと自体は問題なく出来ると思います。またコーラスも大きな意味を持ちますので、バンドでやるのであればボーカル意外にも歌えるメンバーが1人は必要です。コーラスにもある程度の技量が求められると言えるでしょう。

 

全体的にはこの曲はソロがとても長く、盛り上がる曲です。歌のサビの部分んとギターソロの部分と2ヶ所盛り上がりがあります。また原曲では最後がフェードアウトになってますので実際にバンドで演奏する際は終わり方にも気をつけましょう。

お勧めコピー曲:ONE OK ROCK:The Beginning

oneokrock

お勧めコピー曲:ONE OK ROCK:The Beginning

今回はお勧めコピー曲シリーズ「ONE OK ROCK:The Beginning」です。

ギターやベース、ドラム、ボーカル、こう聞くと「バンド」を思い浮かべます。

これらの楽器の練習をする際に基礎練習とは別にコピーをするのが一般的です。
中には基礎練習なしてコピーに明け暮れている人もいるかもしれません。

上手くなるためには基礎練習が必要ですが、楽しむためには、はじめはコピーが一番です。

ただ初心者~中級者だと何の曲がどれくらいのレベルなのかわからないことも多々あります。
やりたい曲が自分のレベルにあっているかもバンドスコアだけ見ていてもわかりません。

そこで今回はバンドでやるのにお勧めな曲を難易度と共にあげていこうと思います。


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ボーカルの方の必要な機材入門②MTR他

ボーカルレコーディング

前回はボーカルの方の必要な機材入門①ということでマイクのことについて書いていきました。今回はその続きです。


お勧め機材②
MTRもしくはレコーディング機材
「歌を歌っている時に自分が聞いている自分の声と第三者が聞いている声は違う」という話は聞いたことがあると思います。

これは自分の声が頭蓋骨を響かせるためその振動も一緒に聞いてしまっているからです。

まぁ理屈はともかくとして、自分の声を録音すると思ってたのと違うというのは大抵の人に当てはまると思います。
そしてまた大抵の人は録音した自分の声は好きじゃないと言います。
ところが自分がカラオケで歌う時に他の人が聞くのはその「好きじゃない」方の声です。

それなのにほとんどのボーカルの方は自分の声を録音することをしません。

最近は録音ができるカラオケがあったり、バンドなどしている人はレコーディングをする事があるかもしれません。

だとしても自分用のレコーディング機材はボーカルだからこそ持ってもらいたいです。自分の声を聞く習慣がないというのは僕からしてみると鏡を使わずファッションチェックをしているようなものです。

ただ、ここで問題があります。それはレコーディング機材を買ってもマイクを買わないと録音できないと言うことです。
ということはお勧め②を揃えると必然的にお勧め①も必要と言うことですね・・・・(笑)

MTRとはマルチトラックレコーダーの略です。これがあればPCは要りません。

逆にPCを持っている方はPCへ録音できるソフトと間をつなぐ機材(オーディオインターフェース)をそろえてもいいかもしれません。

機械に疎い人は断然MTRですが、それなりに分かる人はPCの方が何かと便利なのでPCのとオーディオインターフェイスを揃えることをお勧めします。ただし、ある程度のスペックがないとカクカクした動きになったりするので買う際は持っているPCのスペックを楽器屋の店員さんに伝えて使えるか確認してもらったほうが安心ですので注意しましょう。

あとレコーディングをするとその他にケーブルやヘッドフォンなど最低限必要な物がそれなりに出てきます。

最近はipadやアンドロイドのタブレットでも簡易的なレコーディングは出来るのでそれでもいいかもしれません。


お勧め機材(その他)
ここから先はお勧めというよりも「こんなのもあるよ」といった程度に考えてもらえればいいです。

・ボイスレコーダー
お勧め②っぽいですが、②と違ってこちらは記録用です。高性能なボイスレコーダーだと②のような使い方も出来るかもしれません。
バンドでの練習やレッスンの録音、自分の練習用などいろんな用途で気軽に使えます。最近はスマホで録音する人も多いですが、スマホだと若干音質は悪いのでボイスレコーダーの方がおすすめです。スマホに挿して使うタイプのボイスレコーダーも最近は出てきていますのでそれなら音質も良いかもしれません。

・ボーカルエフェクター
これはお勧めかと言われると・・・・難しいところです。実際に上手く使っている人を見ることがあまりないので。
自分の声に様々な効果を与えることが出来ます。最近はループして一人でハモったりもできたりもしますし、自分の声が変化するのは楽しいです。
・・・がライブだとどうしてのライブハウスのPAさんの邪魔をしてしまうことのほうが多くなりますので実用的ではないかもしれません。

・ボーカルトレーナー
これは練習用にとても良いと思います。いろいろなメーカーからいろんなタイプの物がでています。音源を入れるとボーカルキャンセラーと言ってカラオケっぽくしてくれる機能がついていたり、オケのスピードやキーを変えてくれたり、今歌っている音名を教えてくれたりします。どれも練習にはとても使えそうです。ただし、あくまで練習の補助なのでこれを使ったら歌がうまくなるかと言われるとそうではないと思います。使い方次第ではとても重宝しそうですが・・・・


以上でボーカルの方の必要な機材入門を終わります。

なかなかこういうことって教えてもらえないので参考になればと思います。

ボーカルの方の必要な機材入門①マイク

sm58(マイク)

今回はボーカルの人向けの必要な機材説明をしていきたいと思います。

楽器をやる方は当たり前ですが最初に楽器を買います。
また付属品や調律器具、練習に必要な道具を買うはずです。

ピアノを弾くなら、ピアノはもちろん、メトロノーム、小さなお子さんだと足台なども買うかもしれません。

バイオリンだと本体、弓、メンテナンスに必要な道具を揃えるでしょう。

エレキギターやエレキベースだとアンプやチューナー、ケーブル、ストラップ、ピック、エフェクターなど多種多様な道具を買う必要が出てきます。

では・・・・ボーカルは??

そうなんです。ボーカルは何もなくても始められます。
ボーカルを習って無くても、ボーカリストでなくてもカラオケに行けば歌いますが、必要なものは何もありません。

マイクだってカラオケにありますし、他に何が必要なのかもわかりません。
なのでギタリスト同士が機材の話に花を咲かせることはあってもボーカリスト同士が機材の話をするのを目にする機会はそうありません。

そもそも本人たちも何が必要なのかそれほど知りませんし、必要だと感じていないボーカリストもたくさんいるはずです。

そんなボーカルの方のためのお勧め機材の説明だと思ってもらえればいいです。


お勧め機材①

まずはマイクです。

ただマイクは正直「ないと困る」というわけではありません。
というかボーカリストにとって、無いと歌えないほどの機材は存在しません。

カラオケにはマイクはありますし、たとえバンドを組んでライブをすることになってもライブハウスがマイクを用意してくれるからです。

ではなんでマイクかという話ですが、自分の歌声をより良く聞かせたいならマイクにまず第一に気を配るべきです。

ただ、ボーカリストは普段機材を使わないのでどこのマイクがいいのかもわかりません。

そこでお勧めマイクをあげていきたいと思います。

まずはShureのSM58という機種です。ShureというブランドのSM58というマイクは「ないライブハウスは日本には存在しないと言っても過言ではないくらい超有名マイクです。
カラオケにはありませんが、ライブハウスや、野外のライブしている人の大半はShureのSM58を使っています。

でもここで一つ疑問が出ませんか?

「どこのライブハウスにもあるのなら買わなくてもいいじゃん」

という疑問です。もっともですね。

でもライブハウスのSM58はたくさんの人が長時間使ってます。音楽スタジオのものマイクもです。
そうすると中のスポンジがヘタってきたりします。交換すればいいのですが、スタジオのSM58は交換せずに使っているケースも相当数あります。
ライブハウスでも設備のメンテナンスがひどいところだと危ないかもしれません。

自分のマイクであれば自分でメンテナンスできるます。また練習時もマイクを持って練習できます。録音する機材を買えば実際に録音したり、リアルタイムで聞いたりできます。SM58のポイントは丈夫で、ちょっとやそっとの衝撃では壊れませんし、扱いやすく、人を選ばないところが良いのです。

でも、「みんなが使っているマイクじゃないほうが良い!!」と思うのであればAUDIXのOM5というマイクが次点でおすすめです。SM58持っている人が2本目に買うことの多いマイクでこちらも結構愛用者は多いです。

ちなみにマイクにはダイナミックマイクというタイプとコンデンサーマイクというタイプがありますので、間違ってもライブ用にコンデンサーマイクに手を出したりしないようにしましょう。先程書いたSM58やAUDIXのOM5はダイナミックマイクと呼ばれるもので、歌っている人の声を中心に拾うように設計されてるのでライブで使ってもそれほどハウリングも起きませんが、コンデンサーマイクはレコーディングのようなシャツが擦れる音や息を吸った時の音も拾ってしまうくらい繊細なものが多いのでライブで使うとハウリングが起きる可能性が非常に高く、リスキーです。またマイクについてはそのうち別のタイミングで詳しく書いていきたいと思います。あと「デザインで選ぶ」というのも非常に危険なのでやめましょう。では続きは次回「ボーカルの方の必要な機材入門②」で。

ボーカル必見!!表現の付け方②

朗読

今回はボーカル必見!!表現の付け方②です。

前回は「表現とは?」という練習の前にしっておかなければいけないことを書きました。

今回は実際の練習法に移ります。


まず、歌いたい曲を用意します。曲はなんでも構いませんがシンプルな曲の方がアレンジがし易いので練習にはポップなシンプルな曲を選びましょう。

次にその歌詞をしっかり読んで理解します。解釈は自分なりで結構です。
例えば誰でも知っている「キラキラ星」で考えてみましょう。
星を「星」としてみるのか、「天国の大切な人」としてみるのか「遠く離れた恋人」としてみるのかではかなり見方が変わります。

「星」として歌うのであれば景色の美しさや自然の偉大さを表現すべきなのかもしれません。
「天国の大切な人」として歌うのであれば、淋しい気持ちを歌に込めるべきかもしれません。
「遠く離れた恋人」として歌うのであれば、逢いたい気持ちを表現すべきなのかもしれません。

解釈で曲は全く別の色を帯びます。空気感や色まですべて変わってしまいます。

でも練習では解釈は自由です。正解を考えるのではなく表現方法が幾通りもあるということを考えたほうがいいので。


解釈が決まったら今度は「朗読」してみます。「歌う」のではなく「朗読」です。

朗読してみると歌詞の表情の付け方が難しいことがわかります。
料理で言うならばまず素材の味を知るといったところでしょうか。

どこに句読点をつけるのか、どこを盛り上げるのかなど歌っているときにはできない色付けができます。

解釈は練習ですからあえて何通りかしてみると良いと思います。後で比較できますので例えば解釈が違うのに同じ歌い方になる場合は表現手法が少なかったり十分に表現出来ていないということになります。

朗読をする際に出来れば2パターン以上の解釈で朗読してみると面白いと思います。

解釈の数が多い人ほど表現力が必要になりますが、その分練習になります。1つだと比較対象がないので出来ているかの判断基準が曖昧になりがちです。


朗読が終わったら今度は歌ってみます。

朗読もそうですが、曲の最初から最後まで歌う必要はありません。
一節でも結構ですし、1番だけでも、Aメロだけでも大丈夫です。

長すぎると逆によくわからなくなってしまうので短いほうが効果的かと思います。
気をつけるのは朗読の表現と歌った時の表現にそれほどギャップがないかどうか。
これは主観的な部分ですのでできているかできていないかはあくまで自身の判断になります。

客観的に聞きたければ一度録音などしてから歌ってみると良いと思います。
何パターンか歌ってみて表現を確かめてみて下さい。

やってみるとわかりますが一度もやったことのない方はおそらく何らかの発見があるはずです。
おそらく朗読をしないで歌ったら違う歌い方になったはずです。

もし、上手く表現ができなかったり、全く何も表現が浮かばなかった方は簡単なところから始めましょう。

人は姿勢と出てくる声には密接な関係があります。例えば明るい歌い方をしたい場合は上を見て歌うと明るく聞こえます。
※真上ではありません。せいぜい30度位までの角度です。
逆に位表情をつけたければ若干下向きな意識で歌うと暗い声になります。

またリズムがつくと明るく聞こえたりするのでバラードをしっとりと歌う際はリズムを付けすぎないように注意が必要です。

どうでしょうか、表現の参考になれば幸いです。

ボーカル必見!!表現の付け方①

vocal 習う

ボーカルの方、必見!!
「表現力の練習法」

今回は「表現力」を磨く練習法を書いていこうと思います。

おそらくほとんどボーカル教室ではこの手のレッスンはやってないと思います。
せいぜい歌詞の意味を考えて「明るく」や「暗く」「アップテンポ」「スロー」でなどくらいではないでしょうか?

なぜほとんどのボーカル教室でこの手のことをやってないかというと3つ理由があります。

1つはニーズが潜在的で教室側にもわからないからです。
大抵ボーカルを習いに来る人の意識としては

・音程がとれるようになりたい。
・リズムがとれるようになりたい。
・カラオケで良い点数が取れるようになりたい
・声量がでない
・基礎から学びたい

というニーズが圧倒的に多く、
「表現力を磨きたい」
という生徒さんは皆無だからです。

教室経営はビジネスですので、需要と供給というものがあります。
ニーズが少ないものはカリキュラムに含まれにくいという側面があります。

2つめは「表現」と言うもの自体、正解が曖昧で教えにくいからです。
表現=芸術(アート)と考えるならば、歌の上手い下手はある一定の線引ができますが、表現できているかどうかは受け取り手次第ということもあり、
本人が「表現できている」といえば表現できていることになってしまうからです。

もちろんそこを否定する事も出来ますが、音楽教室は「講師業」という面と共に「サービス業」といった側面も持ち合わせているのでなかなかそこまで踏み込めない事情があります。

3つ目は「そもそも講師が教えるスキルを有していない」という点があります。
ボーカル講師にも2タイプいて、ボーカル派とボイトレ派がいます。
ボーカル派はボーカル全般を教えるのですが、ボイトレ派はフィジカルな面を教えることを得意としています。

これは「どちらが優れている」という問題ではなく、何に重きを置くかの違いです。

例えば声量を上げるという面で考えるならばボイトレ派の講師の方が向いていると思いますし、
ステージパフォーマンスという面ではボーカル派の講師の方が向いていると思います。

ちなみにボーカル派とボイトレ派が実際にはっきり分かれているわけではなく、あくまで傾向の話です。
一般的にはどちらも見れますが、どちらかに偏る傾向はあります。


では、実際「表現力」をどう磨いていけばいいのでしょうか?

まず、「表現力」を磨く方法を考える前に「表現」について考えてみましょう。

ボーカルを習いたい、レッスンを受けている人には当然、ボーカルを習っている理由があります。
先程書いたようにそのほとんどは音程やリズム、声量などをもっと良い状態に持っていくことを考えているはずです。
ただ、音程やリズム、声量などをパーフェクトな状態にしても「上手い」とは言われますが「良い」と言われるかは別の問題です。

ボーカルに必要な要素として挙げられるものは「上手さ」の基準であって「良さ」の基準ではないからです。

「良さ」は「表現の評価」とも言えます。

表現とは自分が感じたことをどれだけ具体的に聞き手に届けるかです。

自分が感じた「辛い」という気持ちは言葉にすると意外に陳腐に伝わることが多いです。
それが音楽で表現することで自分が感じた感覚に近い共感を得られるかもしれません。

次回は実際の練習法を見ていきたいと思います。