理論・仕組み

ギターのカッティング

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ギターのカッティング

今日の生徒さんはギターのカッティングが上手く来れない生徒さん。

一瞬で切っているつもりが上手く切れず音が長くなってしまいます。

音を切るのは意外に難しいのです。ギター弾いてすぐにおさえていた手を離すのですが、その時のメカニズムを知ると難しい理由がよくわかります。右手のピックがすべての弦を通り過ぎた瞬間(ダウンピッキングであれば1弦を通り過ぎた瞬間)に左手を離すとします。そうすると通り過ぎた瞬間に左手を緩める命令が脳から手に伝達されます。

脳から手に命令が行き、手が離れるまでに0コンマ何秒かの時間が必要です。
こういうのをコンピューターの世界ではレイテンシーと言いますが、まさにそのとおりで右手のピックがすべての弦を通り過ぎた瞬間に命令を出しても遅いのです。

ではどうすれば良いのかと言うと「右手のピックがすべての弦を通り過ぎると思われる時に右手を離す」という命令を出すしかありません。

そんなことが果たして出来るのでしょうか?

でも実際に早く音を切っているギタリストはそれが出来ています。

「右手のピッキングがここらへんに到達したら左手を緩める」という流れが身体でわかっているのです。

よくこの流れを生徒さんから聞かれます。残念ですが僕がたとえ天才的な講師だとしても1日でこれが出来るようにはしてあげれません。毎日の練習の積み重ねによってこの感覚を身に着けて行くのです。

なので僕にしてあげられることはそれを身につけるための練習を生徒さんに教えることです。

万里の道も一歩からですね。
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名古屋のギター教室。ポワンポワンスタジオブログ

速いスピードを克服するには

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速いスピードを克服するには

ポワンポワンスタジオ名古屋校です。

昨日のレッスンの時のこと、ウクレレの生徒さんが「ルパン三世」を弾いているらしくTAB譜を持ってきてくれたのですが、ルパン三世のテーマが16分のかなり早いカッティングがあるんです。

これでかなり生徒さんは苦労していましたが、この問題でつまづく生徒さんはとても多いです。

その曲はBPM=150くらいでしょうか。BPMというのは「Beats Per Minute」の略で1分間に1拍が何回あるかをさしています。
なので簡単に言えば1秒間に1回なるのであればBPM=60ということになります。

なのでBPM=150がどれくらい速いかは想像できるかと思います。150÷60=2.5なので1秒間に2.5回クリックがなることになります。手拍子してもらうと・・・結構速いですよね・・・

BPM=150の16分というと16分音符は1拍を4等分しますので1秒間に2・5×4=10回もウクレレを弾かなくてはいけないスピードです。

・・・と理屈で考えると到底不可能な気もしてきますが、実際は時間をかければ徐々に速く弾けるようになります。

僕は個人的に勝手に「動体聴力」と呼んでいますが、速い動きを見る能力が「動体視力」であれば速い音を聞ける能力は「動体聴力」と言っても差し障りないのではないでしょうか?この「動体聴力」とやらをまず鍛える必要があります。

よく速く弾けるようになるのに筋肉が必要だと思っている人がたくさんいます。もちろん全くの不正解ってわけでもありません。バッティングセンターに行って時速150キロの球を打つために素振りの練習をするのと一緒ですから悪いことではないのです。では時速150キロの球を打つためになにの能力が必要でしょうか?

スウィングスピードは当然必要です。でもいくら速くバットが振れてもボールが見れなければ打てません。それと同じで速いスピードを認識出来るだけの聴力が必要なのです。耳を鍛えるということですね。

肝心の耳を鍛える方法ですが、一番効率の良いのはやはりゆっくりなテンポから徐々に速くしていくことです。
例えばBPM=150であれば半分くらいの80くらいまで落としてそこからあげていくのが良いと思います。

出来ると思っても一気にあげず、5づつ様子を見ながらあげていきましょう。

薬指が中指につられる話②

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薬指が中指につられる話②

ポワンポワンスタジオ名古屋校です。

もうGWの方もいらっしゃるのではないでしょうか?名古屋市内から出て行楽に行かれる方も多いのでは?

さて、昨日中指と薬指、小指と薬指がつられる話をしましたが今回はそれを踏まえてコードを押さえる時に気にすることを書きたいと思います。

ギターやウクレレでコードをおさえる時によく生徒さんに聞かれるのが

「どの順番で指を押さえるといいですか?」

という言葉。

答えは「全部一緒に押さえるんです」

・・・と言いたいところですがこれがギターやウクレレの初心者には難しいのです。

特に順番は決まってませんが例えば全部の指を使うコードであればやはり「どのように指がつられているのか」を考えて順番を考える必要があります。また4本をたとえば人差し指→中指→薬指→小指と動かすと4つの工程がいりますがこれを
人差し指と中指を同時→薬指と小指を同時に動かせたら2つの工程で済みます。4つの工程だと確実に1拍以上とられるので曲が滞る可能性大ですが、2つの工程くらいだとなんとかなることも多いです。

昨日書いたように指がつられるのであればつられる指を同時に動かすのはかなり無謀なので同時に動かさなくてもいいように分けるのが良いのかもしれません。

ただし指の動きにはいろいろなパターンがあるのでここで正しい順番は◯◯というわけにはいきません。例えばCを押さえるのでも前のコードがGなのかD♭9なのかによっても動き方はまるで違います。コードの動きは流れの中で決まるので一つのコードだけで判断は出来ません。あえて言うのであればやはり最初に書いたように

「全部一緒に押さえるんです」
という結論にしかなりません。。。。

僕のお勧めは最初は4つの工程でも少しづつ工程を減らせるように反復していくということです。

ギターでもウクレレでも押さえ方の基本は同じです。

指がこんがらかる人は一度この練習を取り入れてみてはいかがでしょうか?

薬指が中指につられる話

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薬指が中指につられる話

楽器を弾く時に結構重要なものに薬指と中指、薬指と小指が一緒に動いてしまうというものがあります。

これは2つの理由があって、1つはお互いの腱が引っ張り合うからだと言われています。
もう一つは神経の結びつき、例えば小指を動かす時に使う神経細胞と薬指を動かす時に使う神経細胞が分かれてないというのも原因なようです。

一度試してみるといいですが、すべての指の先を机でもなんでも良いのでピアノを弾くようにたてて下さい。

次は他の指はつけたままで薬指だけを上にあげてみてください。TOPの画像のような感じです。

もし「あがった」という方がいたらそれはおそらくはやり方が間違っているか、特異な手の持ち主かどちらかでしょう。

普通は上がっても数ミリ、僕もだいぶ練習しましたが2センチがやっとな感じです。
この「つられる」という反応は楽器を弾くのにいろいろな悪影響を及ぼします。

例えばギターでコードチェンジをしようとして薬指を下げ、小指を上げる動作があったとします。この時薬指が強ければ上げようとした小指も薬指につられて下がろうとします。逆の場合もしかりです。要は思い通り動かなくては行けない指が動いてくれない原因になりうるのです。

ではどうしたら改善するのでしょうか?

答えとしては「反復練習」です。

「反復練習」・・・は万能ですね。人がする様々な動きの訓練の最たるものはこの「反復」です。
反復することで身体が動きに慣れるだけでなく神経の結びつきも強くなり、より思い通りの動きが出来るようになります。

~名古屋のギター教室「ポワンポワンスタジオ」~

リズムの引き出し

score

今日の生徒さんはギターで作曲をしている方で最近曲をつくると毎回似たような曲になってしまうとのこと。

大体作曲をはじめて10曲~20曲目くらいででる症状です。

最初につくる曲はどちらかというとなんとか曲としての体裁を保っている程度の状態が多いのですが、5曲目くらいともなると曲を作るコツもだいぶ分かってくるのですが10曲前後くらいから、スランプになる方が出てきます。

理由は簡単で引き出しがないのです。

例えばどんなにおしゃれな人がいても洋服ダンスに服が上を下が各2~3着くらいしか無ければどれだけ他のアイテムなどを使いまわしてもせいぜい6~10パターンしか着回せないでしょう。

これは服が足りないからです。一般的な言い方をすれば「引き出しがない」ということになります。

それも踏まえてその生徒さんの今までの曲を分析しました。

この「分析」という行為は壁にあたった時にとても大切です。これにより今までの曲のパターンが見えてきます。
分析の結果、生徒さんの曲は
・主に8分だけで作られている
・表に休符がくることはない
・リズムパターンが数通りしかない
・メロディーラインもパターン化している

ということがわかりました。

こんな場合はまずは作曲よりも何よりもリズムパターンの引き出しを増やすトレーニングをしなくてはいけません。

「◯◯さん、今からドレミファソラシドという音階を順番を変えずにリズムだけでCのコードで歌ってもらっていいですか?」

生徒さん:「あっはい。。。じゃあ・・・ドーレーミーファードーラーシード」

僕:「それだと全部4分の等間隔なのでワンパターんになりますよね。」

他に考えてもらいますがやはり分析どおりのパターンしか出てきません。

そこでいろいろなパターンをこちらでレッスンして歌ってもらったところ・・・やはり歌えません・・・
引き出しにないので出てこないのです。

ということで歌えるようにレッスンをしていきました。
引き出しを増やすのは大変ですけど一度入ってしまえば一生ものですからね。

楽譜の書き方

ギター楽譜

ポワンポワンスタジオ名古屋校です。

今日は楽譜の書き方のレッスンのお話。

楽譜を書けるようになりたい生徒さんがいて、今まではギター(アコギ)でコードを録ってコード譜を作成する事をテーマに進めていたのですが、今日から音符を書くことになりました。ギター教室でもそういったレッスンも行っているんです。

楽譜と言ってもCメロ譜というメロディーとコード、構成が分かる程度の譜面です。

生徒さんに教えていると講師も学ぶことがよくあります。いつもは何の気なしに書いてますが教えるとなるほど・・・大変だろうなぁ・・・と。そういえば僕も最初は苦労したよなぁ・・・と若かりし日のことを思い出しました。

音符を書く時に気づいたのですが、リズム譜を書くことと音程を書くことを同時にやらなければいけませんね。

楽譜を書く時に最初大変なのは意外にルールが多いということ、ルールも「決まっているルール」と「どちらかというとそうした方が良いルール」があります。決まっているルールは従えば良いのですが「どちらかというとそうした方が良いルール」はその人の性格によりますので譜面をみるとその人の性格がわかって面白いのですがとても読みにくい譜面の人もいます。

「どちらかというとそうした方が良いルール」は例えば
・セクションの頭は右端に寄せたほうが見やすい
・小節は4小節単位で段を変えてもらったほうが見やすい
・DS等は乱発しすぎると迷路みたいになるので避ける
・逆にDC、DSなどを全く使わないと無駄に長くなるのでできれば2ページくらいにまとめる。
・読みやすい字を心がける

と言ったところです。
特に難しいというよりも心がけに近い類のものです。

手書きだとコードの表記が汚いと初見で読んでいると頭の中で「これは・・・・♭?6?・・・??」といった推理が必要なこともあるので僕もキレイに書くようにしています。

でも楽譜の書き方の基本はとてもシンプル。

「読みやすいこと」

これに尽きます。ようするに読む人の気持ちを考えて心をこめて書けば基本的には理解してもらえます。

今日のレッスンは・・・音楽理論

音楽理論

今日は音楽理論のレッスンの話。

音楽理論がわかると便利なことがよくあります。
音楽理論と言ってもみなさんが知っているドラミファなどの音階の話からコード理論、さらに難しくなるとアッパーストラクチャートライアドなど、音楽理論をある程度やっていないとわからない話までいろいろあります。

例えば「4分の4拍子だと1小節の長さは4分音符が4つ分」というのも一応音楽理論の一部な訳ですが、小学校の音楽の授業でやっているはずです。(おそらく・・・)

音楽理論って一括りにしてしまうととてもとっつきにくく、難しいイメージがあります。

まぁ簡単って訳でもないんですが、実際は皆さんが恐れるほど厄介なものでもありません。

個人的には英語の方がずっと難しいです。

今日の生徒さんもバンドなどで他の楽器の人と合わせると、他のパートのメンバーが音楽用語を使い。それがちんぷんかんぷんで意味がわかんなくて悔しいので習いに来た方です。とても勉強熱心で毎回こちらが出した課題以上のことをしてきてくれます。

今日はディミニッシュコードがよくわかないとのこと。

どうやら自分がある曲のコードをとったらD7だったけど、ネット上だとF#dimだったとのこと。

「全く違うんですが・・・・」

「音楽理論」は生徒さんが疑問に思った時がそのことについて勉強する最適なタイミング。

※ここから先ちょっと難しくなるのでわからない方は流して読んで下さい・・・
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D7ではなくD7(♭9)と考えると、D7(♭9)=D#dim(E♭dim)

ディミニッシュコードは構成される音すべてがrootになることが出来るので
D#dimの構成音は
・ミ♭(レ#)
・ファ#(ソ♭)
・ド
・ラ
なので

D#dim(E♭dim)=F#dim(G♭dim)=Cdim=Adim

となるので生徒さんが考えているD7とネット上のF#dimにはそれほど違わないことを説明、また前後のコード進行がFとGmだったので間はrootを加味すればF#dimと考えるのが適当だと思うことを説明しました。

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この文章自体音楽理論がわからないと「????????」って感じだと思いますが、正直2~3ヶ月くらい理論を勉強すれば分かるようになります。

音楽理論が分かると音楽を別の角度で楽しめるようになりますよ。

ストイック?

練習のやる気

今日のレッスンはプロ志望の男性の方、ジャズ、ボサノヴァ、クラシック、毎回いろんなテーマでレッスンをしています。

生徒さんから「どうやったらストイックになれますか?」

たまにこの質問来ます。

個人的には自分がストイックだと思ったことは一度もないのですが周りからはそう見えるみたいです。

ただ残念ながら僕の経験ではこの質問をした人はストイックにはなれません(笑)

プロの音楽家は大なり小なりストイックな部分が多いとは思います。でも彼らにはそれは普通の話で別段驚かれるようなことではないですし、1日10時間以上ギターやピアノを練習していると、周りの人から見るとストイックに見えるかも知れませんが本人はそれほどでもないのです。

生徒さんから「どうやったらストイックになれますか?」

僕:「じゃあ、◯◯君は例えば毎日10時間以上ギターを弾いていて腱鞘炎になっても痛みを我慢して練習する人はストイックだと思う?」

生徒さん:「それは思いますよ普通。」

僕:「じゃあ(じゃあが多いですね・・・)、毎日10時間以上ゲームばっかりしていてそのうち腱鞘炎になって、でもゲームしたいから毎日10時間以上ゲームしてる人はストイック?」

生徒さん:「・・・・・・・ん~~~~」

生徒さんはそこでわからなくなったようです。ギターだとストイックだけどゲームだとストイックと言えない気がするのでしょう。おそらく生徒さんの頭の中では

ギターやピアノなどの楽器の練習=勉強

ゲーム=遊び

というように紐付けられているのだと思います。

でも練習している当本人からするとギターもゲームも一緒です。上手くなりたいから練習するのも一緒ですし、好きだから自主的に弾きたくなるし逆にやめろと言われる方が辛いのです。

なのでプロの演奏家の人たちはストイックではなく「ギター馬鹿」だったり「ピアノ馬鹿」というように「馬鹿」が好きなくらい音楽や楽器が好きなだけです。

まとめると「ストイック」になる必要はなく、ただ「自分のイメージどおり演奏することを楽しんで追求する」と結果的に周りからみるとストイックにみえるということですね。

「好きこそものの上手なれ」よく言ったものです。

作曲のバリエーション

songwriting

今日の生徒さんは作曲と弾き語りをされている年配の方。
最近自宅に防音室も作ったとても音楽に対して精力的な方です。

毎回いろんな自身で作曲した曲をもっていらっしゃるのですが、一回聞かせていただいた後に感想と改善点を話したりしています。今回の議題は「ワンパターン化をいかにして避けるか」

作曲をしていると大体10曲前後くらいからいろいろと似通ってきます。
コード進行だったりメロディーのリズム、メロディーのフレーズだったりどうしても癖が出てきます。

今回はギターで作曲をする方です。最終的には地道に基礎力を身に着けていくしかないのですが付け焼き刃でよければ・キーを変える(使用したことのないキーで曲を作る)・あまり使わないコードを使用してみる・あまり使わないテンポで曲を作ってみる。などが効果的です。

ただしこれも実際には20曲くらいになるとこの方法も使えなくなってきます。

実際は頭の中の引き出しを増やすしかありません。

具体的にはいろいろなジャンルの音楽を聞いたり、耳コピしてコード進行とメロディの流れを分析(アナライズ)したりリズムも8分、16分、シャッフルなど様々なリズムを試したりしていきます。また、1曲の曲をアレンジで何通りもの見せ方が出来るようにしたりします。今はyoutubeなどのいい教材があるので同じ曲がカバーするミュージシャンによってどうコードアレンジがされるのか、構成、間奏などを比べていくととても勉強になります。また普段から聞き慣れないコード進行が聞こえたら欠かさずチェックし、耳コピしてそれがなんのコードで前後のコード進行なども含め頭に叩き込んだります。

最終的にはこういった事の積み重ねが新しい発想を生み出すのです。評価が高い作曲家が入れば分析してどこが他のアーティストと違うのか比較したりします。

・・・ということをもうちょっと噛み砕いて説明しました。
(このまま話すと????になるので・・・)

要は最終的には地道な努力が実を結ぶという結論に・・・やっぱり「継続は力なり」ですね。

調律の話④

今回は「調律の話④」

18世紀になると有名なバッハが出てきます。

バッハは平均律クラヴィーア曲集という曲集を書いてます。なので平均律がまるでこの時代からあってバッハが使ってたように感じるかもしれません。実際はこの時代には平均律自体はありましたが、バッハは使用はしてません。これは「良音律」を「平均律」と誤訳された結果だそうです。
本来は「良く調整されたクラビーアのための曲集」という解釈だそうです。

この時代は平均律は認知はされていたようですが、まだ積極的に使用されてはいませんでした。どちらかと言うと否定的な意見のほうが多かったようです。
バッハも平均律に

実際今まで純正律や中全音律を使ってた人たちが平均律を試すとおそらく濁って聞こえたのだと考えられます。特にオーケストラなどではかなり耳障りに感じただろうと推測されます。

平均律が広く使われるようになったのは18世紀の終わり頃です。そもそもそれまで平均律が使われなかったのは聴感的な問題ばかりではありません。たしかに音楽界からも非難の的になることは多かったのですが、実際1オクターブを12に平均的に分けることが難しかったのです。

当時は現代と違ってコンピュータもありません。例えばラの音は基準音ですのですべての調律において440HZですが、ミの音は純正律だと660HZというわかりやすい振動数ですが、平均律だと

659.2551138257

というちょっとコンピュターでもないと判断がつかなさそうな数値になってしまいます。
1秒間に「659.2551138257」の振動数を計るってことですからね・・・それは難しいですね。

実際にこういった研究に勤しんだのは音楽家ではなく数学者たちでした。シモン・ステヴィンという数学者が1600年頃に平均律を数値化することには成功してますがこれを調律に利用しようとする人はいませんでした。

この平均律による調律を可能にしたのはやはり科学の進歩でした。1500年ごろになるとレオナルド・ダ・ビンチなどがネジなどを使用して時代とともに精密な機械が作られるようになります。

1800年になるとヘンリー・モーズリーが精密な金属旋盤を制作できるようになりその結果ピアノを平均律で調律できるピンが完成したそうです。

1840年代になるとロンドンのジョン・ブロードウッド社がピアノを平均律で調律することになります。
音楽家ではドビュッシーのように平均律の調律を前提に曲が作られたのもとても大きな時代の流れとも言えますし、平均律のピアノが大量生産されるようになったりと時代が平均律を求めていたようにも感じます。

そもそも音楽理論もどんどん複雑になり、転調が当たり前になってくるに従って旧来の純正律や中全音律では適応できなくなったのです。
このようにして20世紀になると西洋音楽は平均律がポピュラーになり、その結果前衛音楽の台頭や無拍子の音楽、ジャズなど平均律と相性が良い音楽の出現などにも関係してきます。

しかし近年、逆に古典調律で演奏する演奏会なども増えてきているようです。確かにその当時の調律で聞いたほうが曲本来の響きを味わうという点では良いのかもしれませんね。

調律についてどうでしたか?知ってないことがたくさんあったのではないでしょうか?