ギター

ボサノヴァの歴史(2回目)

男と女

今回は前回に続き「ボサノヴァの歴史」の第2回目

前回はボサノヴァの源流、ショーロを取り上げました。

今回はボサノヴァを取り上げます。

ボサノヴァ=BOSSA NOVA 

BOSSAとは「隆起、こぶ」

NOVAは「新しい」

ということで新興、新しい流れといった意味があります。

ボサノヴァが生まれたのは1950年代。1958年にアントニオ・カルロス・ジョビンによる「想いあふれて」のシングルレコードがボサノヴァの始まりという人が多い。

こちらが「想いあふれて」

ボサノヴァの誕生に関わった功労者の一人、ジョアンジルベルトは何日もバスルームに閉じこもってギターを鳴らし、それまでにないスタイルのギター奏法を発見したといわれます。

こちらがジョアンジルベルト

ボサノヴァがその後ポピュラーになったのにはいくつかの要因があります。

ブラジル・フランスの合作の「黒いオルフェ」という名の映画の中で多くのボサノヴァが使われました。

こちらはその黒いオルフェのシーンと主題歌の「黒いオルフェ」

後半2分前後からギターの弾き語りが聞こえますが、これはボサノヴァではないですね・・・・

1962年には、カーネギー・ホールでボサノヴァのコンサートが行われます。このときにはジョアン・ジルベルト、やセルジオ・メンデスなどが出演したようです。

そしてボサノヴァとジャズが出会ったのが1963年。ジョアン・ジルベルトとアメリカのジャズ・サックス奏者スタン・ゲッツがボサノヴァ・アルバム『ゲッツ/ジルベルト』で競演、アメリカで大ヒットします。そしてこの中でジョアンの(当時の)妻のアストラッド・ジルベルトが歌った「イパネマの娘」が驚異的な売り上げを記録し、ボサノヴァの知名度をさらに引き上げます。

このころからボサノヴァがジャズのミュージシャンに盛んに取り上げられるようになり、今のようなジャズとボサノヴァの関係になっていきます。

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面白いウンチクとしては「ビートルズがボサ・ノヴァを殺した」という言葉があります。

ボサ・ノヴァがアメリカで流行り始めたのが1962年、ビートルズの登場が1964年である。もしビートルズが出てこなかったらボサノヴァが世界中のポピュラー音楽の中心になっていたのではという推測からそんな言葉もうまれました。

 

またボサノバにおしゃれなイメージがあるのはおそらくボサノバにフランスの香りを感じるためかもしれません。元々ボサノバが世界で注目を浴び始めたのは1966年にフランス映画のクロード・ルルーシュ監督の作品「男と女」が上映されたからだと思います。

この「男と女」という曲は映画の主役を務めたピエール・バルーが歌い、ボサノバギターの神様「バーデン・パウエル」、作詞はこちらもボサノバの歌詞を数多く書いているヴィニシウス・モラレスが手がけています。曲調はボサノバとは少し違いますが、フランスとボサノバは親和性が高いように感じます。

日本でも20年ほど前からフレンチ・ポップスが入ってきてリズムやコード進行がボサノバに近く、おしゃれなイメージが定着しました。カヒミ・カリィが歌う曲はフレンチ・ポップスですが、ささやくような歌い方もボサノバと共通している面だと思います。

ボサノヴァの歴史~まずはショーロから~

ショーロ

今回は「ボサノヴァの歴史~まずはショーロから~」

今回から2回に分けてボサノヴァの歴史に向き合っていこうと思います。

僕はよくボサノヴァ(ボサノバ)は弾きますし、聴きます。

ボサノヴァって昨今は日本でもカフェで流れるイメージがあると思いますし、オシャレなイメージでだいぶ市民権を得て来た感じがします。よく知っている人は「ボサ」と言います。

でも意外にボサノヴァがジャズの一派みたいな扱いを受けることが良くあります。

まぁでもボサノヴァが市民権を得て来た理由のひとつにジャズとの親和性があるとは考えられるのでそれほど気にはしてませんが。。。

ボサノヴァがブラジル音楽だって知らない人も結構いるかもしれません。ボサノヴァはジャズと一緒に捉えている方もいるかもしれません。でもボサノヴァとジャズは全く別物です。ジャズはアメリカでうまれ、ボサノヴァはブラジルで生まれています。今日この2つを同じカテゴリーと考える人がいるのもその歴史を振り返ると理解できます。ボサノヴァはジャズの歴史と比べると歴史が浅く、突然生まれたくらいに完成された状態で生まれた稀有なジャンルです。

そんなこんなでボサノヴァを愛する1演奏家としてボサノヴァの話をしていこうと思います。

音楽の歴史を振り返ると必ず、そこには宗教やカルチャー、その国の歴史的変遷を見ることが出来ます。

いきなりボサノヴァの話をしていくとなかなか理解するのが大変かと思いますのでボサノヴァの祖先のひとつ、ショーロの歴史を今回は振り返ります。
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まずはブラジルの歴史を少し話さなければいけません。

音楽の歴史とその国の歴史はとても深いつながりがあります。

最初はポルトガルの植民地でした。

ブラジルにいる人たちは白人、黒人、メスティーソといわれる白人とインディオとの混血の人々などが主にいます。

日本からも1888年の奴隷解放に伴い、労働力確保のために移民が多数ブラジルに渡ります。

アメリカとブラジル、両方ともに植民地からのスタートだったのは一緒ですがその後大きく違う点がひとつあります。

ブラジルは19世紀初頭にナポレオン一味に追われ、ポルトガル王朝が1807年から15年間ブラジルに避難していたという点です。都会化が進むわけです。

そのおかげでブラジルでは19世紀に宮廷音楽などヨーロッパから持ち込まれたものとアフリカから持ち込まれたものの融合が上流階級にまで浸透し、都会的な音楽であるショーロが生まれます。

ショーロの父「ジョアキム・カラッド」は楽団指揮者の息子として生まれ、フルート奏者として「Choro Carioca」というバンドで活躍しました。

ショーロは、フルート、ギター、カヴァキーニョという編成で演奏されます。

カヴァキーニョはこんな楽器。

カヴァキーニョは4弦の楽器でウクレレと祖先が一緒と言われています。

ショーロはこんな音楽です。

ボサノヴァに近いのわかりますか?

ベースの動き方、ウタータ・ウタータというリズム、ボサの源流だったのがわかります。

ボサノヴァのミュージシャンはショーロもよく演奏します。

次回はそんなショーロからボサノヴァが生まれ、世界中の人々に認識されるようになった経緯を書いていきたいと思います。

徒然日記「時代の流れをふと考える」

ヤングギター

何気なくネットを見ていたらヤングギターの11月号のテーマが「ギターと人体」とのこと。

僕が速弾きにあこがれていた頃はヤングギターもたまに買ってたと記憶していますが、最近は雑誌自体をほとんど買わなくなりました。本屋で中身を確認する程度くらいです。

あのヤングギターがまさかこんな真面目なネタに手を付ける日が来るとは思ってませんでした。
そもそもロッカーはあまり身体に気を使わない・・・というのが昔の風潮でしたので。

ジミヘンが若くして亡くなったりした影響でロッカーは「太く短くというのがカッコイイ」という印象を持ってしまったのだと思います。あとは年を取るということに関して数十年前まではとてもネガティブな印象を持っていました。

それから数十年たってミュージシャンもだいぶ身体に気を使うようになってきた気がします。

以前はタバコを吸う人が多数を占め、海外をみてもコカインなどの薬物が音楽業界自体に暗い影を落としていた時代もありました。現在はタバコを吸うことがマイナスイメージになりますし、薬物に手を出すミュージシャンはインターネットで晒され音楽活動が出来なくなります。昔の「ダーティー=カッコイイ」ではなくなって来たのです。

そんな時代の流れに乗ってミュージシャンも自身の身体に気をつけるようになってきました。
アスリートが精神論の限界を感じたようにミュージシャンも精神論だけでは無く理論的に考えるようになったとも言えます。

音楽教室もここ10年ほどでだいぶ様子が変わってきたように感じます。特に今はネット、SNSと情報が手に入りやすいので昔より選択肢が増えていると思います。昔は口コミ、紹介、看板やチラシなどで知っていた教室ですが現在だとまずはネットで調べる人も多いのではないでしょうか・

講師に関しても時代の流れを感じます。音楽講師は戦後からバブル期くらいまでは師弟関係が強くかなり縦社会の構図がありました。その結果、精神論になったり、厳しく、講師中心のレッスンになるケースも多々あったようです。ロックを習いに来たのにジャズの先生だったのでジャズを無理やり教えられたり、コンサートのチケットを無理やり押し付けられたり、ライブ時に荷物運びをさせられたりということがあったようです。今でもプロ志望の弟子と師匠の間ではある光景ですが、趣味でレッスンを受ける生徒さんにそういったことをさせることは現在はほとんどありません。

考えるとおそらく戦後から現在にかけて、講師業からサービス業にレッスンも変化をしているのだと思います。
講師業ですと音楽を教えるのが仕事になりますが、サービス業という括りにすると生徒さんが求めている要望に沿ったレッスンを行う。というように解釈がかわります。

生徒さんが教室に来るのはもちろん楽器が上達するためですが、プロ志望の人と、趣味の人では取り組み方や熱量が違います。
生徒さんの中にはレッスンの始めから終わりまでみっちりやりたい方がいる反面、雑談等をしながらそれなりにレッスンしてくれたほうがプレッシャーがなくていいという方もいます。仕事で帰りが夜遅くなる方に大量の宿題を出してもこなせませんし、練習すらままならない方に強く練習を勧めるのも時代の流れに合ってないと思います。

教室も楽器も量だけこなせばいいという時代は終わったのだと思います。という僕もそれほど厳しく教えられたことはないのですが生徒さんの中には「ビシバシお願いします!!」という体育会系の生徒さんもいるのでそういう人には宿題もたくさん出すようにしてますが、普段お仕事をされている人には「自分のペースで続けて下さい」と言っています。

ヤング・ギターの特集をみて時代を感じたそんな話でした。

お勧めコピー曲:イーグルス:ホテルカルフォルニア

ホテル・カルフォルニア

今回はお勧めコピー曲シリーズ「イーグルス:ホテルカルフォルニア」です。

前回のONE OK ROCKからだいぶ知っている年齢層があがりましたね。
お勧めと言ってもいろいろな好みと年代、ジャンルがあるので選曲が難しいですよね・・・

なので比較的幅広い方の参考になるように選んでいます。

ホテルカルフォルニア(Hotel California)は1976年シンガーソングライター&ギタリストのドン・フェルダーが作詞作曲をしています。ちなみにホテルカルフォルニアは架空のホテルだそうです。メキシコのホテルが勝手にホテル・カルフォルニアのモデルのように宣伝してたのをイーグルスから商標権侵害で訴えられたと先日ニュースになってましたね。

今回は初心者向けではなく中級~上級者向けです。

パート別難易度(5点満点)
ギター   3
ギターソロ 3・5
ベース   3
ドラム   3
ボーカル  3.5
総合    3

この曲はなんとなく弾くだけならそれほど難しくありませんが、良い演奏をしようとすると細かなニュアンスがとても勉強になります。専門学校でも教材として取り上げたことがあるくらいです。

ギター:ギターは2本、12弦ギターも出てきますがなかなか12弦ギターを持っている人はいないと思いますので通常のアルペジオで構いません。一人で2役こなそうとすると途中ソロになった際にカポを外さなくてはいけないのでなかなか1人で弾くのは難しいですが、練習であれば是非、伴奏とソロ両方ともコピーしてもらいたいと思います。

アルペジオですがそれほど難しくはありませんが何度か弾かないと慣れないかと思います。個人的には指弾きの方が簡単なのですが、ピックで弾いた方が練習としてはいいでしょう。
ソロはギターに必要なテクニックがたくさんでてきます。チョーキング、スライド、ハンマリング、プリングなど、チョーキングもハーフチョーキング、クォーターチョーキングも出てきますので音程には気をつけて原曲の音の高さを気にしながら弾きましょう。ちなみにギターはレスポールとテレキャスターなどが使われ、イントロのフレーズは13本ものギターの多重録音となっています。

ベース:休符が多く、日本のロックなどではあまり聞かれないフレーズが多いのとノリがとても重要になってきます。休符の長さなどに注意して弾くと良いと思います。ピックでも弾けますが、実際の音源は指弾きなので指で弾いたほうが雰囲気は出やすいです。

ドラム:歌いながら叩いているので歌わなければそれほど難しいフレーズではありませんが、おかずや抑揚の付け方、雰囲気の出し方などは勉強になるかと思います。ちなみにこの曲は最初は作曲者であるドン・フェルダーが歌っていたそうですが、シンガー&ドラマーのドン・ヘンリーの歌のほうがマッチしたためドン・ヘンリーが歌うことになったそうです。

ボーカル:日本人がこの歌を歌いこなすのはなかなか難しくそういった意味で言えば難易度は「5」なのかもしれません・・・特に男性ボーカルが同じような雰囲気を出すことは至難の技でしょう。ただ、自分らしく歌うというのでよければ英語の発音を除けばキーも普通ですし、歌うこと自体は問題なく出来ると思います。またコーラスも大きな意味を持ちますので、バンドでやるのであればボーカル意外にも歌えるメンバーが1人は必要です。コーラスにもある程度の技量が求められると言えるでしょう。

 

全体的にはこの曲はソロがとても長く、盛り上がる曲です。歌のサビの部分んとギターソロの部分と2ヶ所盛り上がりがあります。また原曲では最後がフェードアウトになってますので実際にバンドで演奏する際は終わり方にも気をつけましょう。

お勧めコピー曲:ONE OK ROCK:The Beginning

oneokrock

お勧めコピー曲:ONE OK ROCK:The Beginning

今回はお勧めコピー曲シリーズ「ONE OK ROCK:The Beginning」です。

ギターやベース、ドラム、ボーカル、こう聞くと「バンド」を思い浮かべます。

これらの楽器の練習をする際に基礎練習とは別にコピーをするのが一般的です。
中には基礎練習なしてコピーに明け暮れている人もいるかもしれません。

上手くなるためには基礎練習が必要ですが、楽しむためには、はじめはコピーが一番です。

ただ初心者~中級者だと何の曲がどれくらいのレベルなのかわからないことも多々あります。
やりたい曲が自分のレベルにあっているかもバンドスコアだけ見ていてもわかりません。

そこで今回はバンドでやるのにお勧めな曲を難易度と共にあげていこうと思います。


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ギターが上手くなると見える世界③

レッスン風景

今回は「ギターが上手くなると見える世界」③

「ギターが上手くなると見える世界」を箇条書きにしてその詳細を書いていこうと思います。


・譜面をみるとそれを弾いた時の指や状況が頭のなかに浮かぶ。
おそらく今まで弾いた運指が浮かんでいるのだと思いますが、何百曲、何千曲も曲を弾いていると同じようなフレーズはたくさん出てきます。
なので弾く前に運指が出てくる時がよくあります。特に教本系の運指は半分くらいは弾いたことがあるフレーズで出来てますので比較的初見でも弾きやすいです。

・コード進行を見ると頭のなかで勝手にコードアレンジしたコードが出てくる
アレンジを良くする人やジャズ系のミュージシャンにはよくある現象かと思います。ほとんど職業病に近いくらい反射的に出てきます。

今までそのコード進行でアレンジしたことのあるコードアレンジが何パターンか出てきます。生徒さんはびっくりしますがその場で考えているというより記憶が勝手に出てくるといった感じでしょうか。

・街中やカフェなどで流れている曲が気に入らないと頭の中で勝手にアレンジが始まる。
これも先程のパターンです。気に入らないと良いパターンに勝手に置き換えようとします。
おそらくこれはミュージシャンの側面と講師の側面の両方から出来くるのかと自己分析していますが・・・

・曲を聞いているとその曲と同じコード進行の曲があるとその2曲がリンクをはじめ、収拾がつかなくなる。
コード進行とテンポが似てると似てる曲が頭のなかで混ざります。

・ストリートで演奏している人などをみると数秒でその人の改善点がずらっと浮かんでしまう。
これは講師としての職業病ですね。耳がそっちに直通で通じているのだと思います。
「あ~こうしたらいいのに・・・」とかもちろん言いませんけどね(笑)

番外編ですが、生徒さんがどれくらい前回から練習してきたかもわかってしまいます。
また生徒さんがなぜ練習できなかったかを説明してくれるときには、今まで同じような説明をしてくれた生徒さんの顔が浮かんできます・・・


ざっと思う付いた事をかくとこんな感じでしょうか。

これは僕の見える世界なので他のミュージシャンの見える世界は違います。
僕は見えても他のミュージシャンには見えないものもあれば、僕が見えないけれども他のミュージシャンには見えるものもあります。

例えば僕には絶対音感は無いので譜面を見ても頭の中で音はなりません。でもコード進行をみると相対的な音はなりますし、リズム譜を見ればリズムはなります。

オーケストラの譜面を書く人だとたくさんのパートが書かれているものをみると全てのパートが頭の中で鳴る人もいますし、
流れている音楽の譜面が頭の中で譜面として書ける人もいます。これらは僕には出来ません。

結局ほとんどの事柄は今までの練習や経験の積み重ねが無意識のうちに顔をだすようになっただけで、きちんと説明すると大したことはありません。
ただ、無意識レベルでそういった経験が顔を覗かせるようになるのには、膨大な時間と練習は必要かと思います。

生徒さんから「どうやったらそんな風になれますか」と聞かれることがありますが、結局は練習の積み重ねしかないんですね。

何か特殊な能力を持っていたり、特別なセンスを持っているように感じる方もいますが、基本的には同じ人間です。
あえていうのであれば人よりも練習を楽しむことが出来て、忍耐強い面はあるかもしれません。

最後までお付き合いありがとうございました。
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ギターが上手くなると見える世界②

ギターの風景

今回は「ギターが上手くなると見える世界」②

前回はギターが上手くなると見える世界の導入部分を書きました。
今回はその続きです。前回も書きましたが、僕が感じる部分を書いているので全てのミュージシャンが感じるわけではないので悪しからず・・・
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・作曲者の意図がわかる(時がある)
これは先程の「初めて聞く曲の続きがわかる」とも重なりますが、作曲は思いついたままに紡ぎ出しているだけではなく、ある程度出てきた時にまとめる作業が存在します。作曲した曲にはアレンジが入ります。似たような曲が他にもある時はリズムやコード進行に修正が加えられますし、出来るだけ同じような曲になることを避ける傾向にあります。またバラードばかりだといけないので、アレンジによりアグレッシブに作り変えられたり、他の曲とのバランスによって姿を変えることもよくあります。そういった作曲者やアレンジャーの意図が譜面を読んだり、弾いたりすると共感するケースがあります。
ただこれはいつもではなく時によってくらいですが・・・

・演奏者の意図がわかる(時がある)
曲を弾く際、いかにミスを少なく、精神的に演奏に集中できるかは全てのプロのミュージシャンが考えます。
(内容にもよりますが・・・)
その為、運指といって、どう効率よく指を動かすか、などもとても重要なポイントになります。
レッスンでTAB譜などを読んでいるとき、TAB譜を作成した人、もしくは演奏者がなぜその指をそこに使用したかを考えますが、
「なるほど」という時もありますし、「え~そこはこっちのほうが・・・」と思う時もあります。
クラシックの曲の運指の芸術的な動きに感動することもあります。

 

・曲を覚えるスピード、理解するスピードが一般の方の何十倍も速い
生徒さんが持ってきた曲を一緒に弾いて、翌週、生徒さんに演奏見本を見せる時に一週間前よりも上手く弾けます。
もちろん僕は一週間その曲のことは忘れています。一週間前に弾いた時に運指を覚え、翌週まで覚えていたんですね。

たまに、自分でも「自分って凄い!!」と思う時があります。
一週間前にオリジナルを作ってきて聞かせてくれた生徒が同じ曲を聞かせてくれた時
「あれ?先週はここのメロディー、こんなメロディーじゃなかったっけ??」と確認し、実際に先週の生徒がスマホで録った録音を聞いた時に自分の方のメロディーがあってた時はそう思いました(笑)2~3回あります。

・コードや音符を流れで読む
曲を理解するスピードが早い理由は幾つものコードやメロディーをまとめて覚えるからです。
一般的なポップスやロックなどは理論上コード進行がある程度のルールの中で進行しているので同じ展開がよく出てきます。
特に有名なのが1-6-2-5と呼ばれるもので、コード進行を数字で表したものです。

そういったコード進行の塊で覚えていきますし、コードとコードの相関関係もわかっていますので覚えるスピードも格段に速いです。
どれくらい速いかというと、みなさんが16桁の数字を覚えているのを4桁の数字で覚えるくらい違います。

16桁の数字は覚えるのに時間がかかりますし、長時間記憶しておくのは大変です。でも4桁ならできそうですよね。

・頭の中で複数の楽器を同時に鳴らすことが出来る。
これはミュージシャンの中でも出来る人とできない人がいます。
アレンジが得意な人はできると思いますが、そうでない人はミュージシャンでも難しいかもしれません。

ただ複数の楽器を鳴らすイメージだと無理なので複数の楽器を一つの楽器と捉えて頭でならすといった表現が正しいのかもしれません。
みなさんが家族の集合した映像を頭に思い浮かべることが出来ても実際は一人一人をバラバラに認識しているのではなく「家族」としての単位で認識していることに近いと思います

 

次回(「ギターが上手くなると見える世界」③)へ続く
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ギターが上手くなると見える世界①

ギタリストが見える景色

今回は「ギターが上手くなると見える世界」を見ていこうと思います。

世の中にはいろんなプロがいます。プロ中のプロと言われる人もいます。
プロだから凄いというわけではありませんが、見えている世界はあきらかに違います。

プロとそうでない人の一番の違いは手際の良さです。僕はたまに趣味でDIYをすることがあるのですが、大工さんの手際の良さには感動します。速いのと精度が高く、迷いもありません。僕のような素人がやるとやり方は分かってもではどのパーツを使えばいいのか、どの手順で進めればいいのかなど取り掛かる前に時間を食って結局頼んだほうが安くつくなんてこともあります。

音楽の世界にはいろいろなタイプのプロがいます。ストイックな人の割合も高く、プロギタリストの大半は馬鹿が付くくらいのギター好きが多いです。
僕はギタリストなのでギタリストの目線から「ギターが上手くなると見える世界」を書いていこうと思います。

よく「それだけギターが弾けたら楽しいでしょうね」と言われることがあります。

実際に楽しいのは本当です。でも満足したことは一度もありません。
これは僕だけではなく、ミュージシャンの中で現状の技術で満足している人はほとんどいないのではないでしょうか?

ミュージシャン(音楽家)にとって音楽とは「言葉」です。

ミュージシャンにとって「それだけ楽器が弾けたら楽しいでしょうね」

という言葉は日本人にフランス人が「それだけ流暢に日本語が話せたら楽しいでしょうね」

と聞いているようなものです。

みなさんがそう言われたらどう思いますか?

言われてみればそうかも知れないけど、周りのみんなも話せるし、気づいたら話せてた。
というのが本音でしょう。楽しいかどうかは「話す人による」ところが大きいとも思いますし・・・

楽器も一緒です。楽しいかどうかはどういうシュチュエーションで何を弾くかによります。

人はできるようになるとそれが当然になります。日本語を話せても、説明が上手いかは別の話ですし、人の心を動かせるかは日本語のスキルだけではありません。コミュニケーション能力は別ですし、いかに難しい言葉を知っていても人に何かを伝えるのが苦手な人もいます。

少し話がずれました。
せっかく「ギターが上手くなると見える世界」をするのですから一般の人が聞いて「おおっ」という事を書いたほうがいいですね(笑)

今から書くことは僕には当てはまりますが、ミュージシャン全般に当てはまるのでは無いのでそれだけはご承知下さい。
箇条書きにして説明を追加していきます。

【ミュージシャン編】
・初めて聞く曲の続きがわかる

これは作曲やアレンジがそれなりに出来ないと出てこないです。「続きがわかると言っても」断言できるのではありません。
コード進行やメロディーラインはある程度理論や法則、傾向にそって動いています。また作曲する人も0から作曲しているのではなく、あくまで今まで聞いたことがあるフレーズを脳が分解して再構成していることのほうが多いのです。

そうすると曲が流れていた時にその続きもそれなりにはイメージできます。わかりやすいときだとドンピシャの時もありますし、普段であれば何パターンかが浮かびそのどれかに近い場合が多いです。もちろん違う場合もたくさんあります。良い意味で裏切られる時もあり、そういう時はとても楽しい気分になります。逆にドンピシャの時はとてもその曲とアーティストに対して残念な気持ちになってしまいます。。。。

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真夜中のギター練習

夜中のギターレッスン

夜中のギター練習&ウクレレ練習

今回は夜のギターの練習方法について書いていきたいと思います。


仕事から帰ってくるのが遅くて21時を過ぎてしまう方。
21時からギターをかき鳴らす・・・という訳にはいきませんよね。
エレキギターならいいのですが、アコギはそうはいきません。
ウクレレとかも音は多少はするので近所迷惑にならなくても家族から苦情が出るという人もいます。

一人暮らしの方は隣に音がいかないか心配しますし、家族と住んでいる方は家族に気を遣って練習を控える方もいます。

音対策として一番多いのは時間帯を分けて弾く方だと思います。
ただこれは平日の昼間に仕事をしている場合は無理ですし、平日に仕事をしている人の割合の方が高いのでこの方法はあまり参考になりません。

これから一人ぐらしを始めるようと考えている方で音の心配をしている場合は比較的対策が取りやすいです。
現在一人暮らしをしてる方も参考になるかもしれません。 続きを読む

速弾きが速くなる方法:左手

速弾きギター

今回は速弾きが速くなる方法の最終回。左手のことについて書いていこうと思います。

前回まで右手の事を書いてきました。では右手に移ります。

左手は薬指と小指の連携が肝になります。
試しに机の上に左手の5本の指を置いてみて下さい。
そして全ての指を置いた状態で人差し指だけを上げたり下げたりしてみてください。
次に中指、薬指、小指の順番に上げたり下げたりしてみてください。

そうすると薬指だけ異常に上がりにくいことに気づくと思います。

薬指は小指と中指の神経と繋がって動いています。

よく飲み物を飲む際やカラオケでマイクを持つ際に小指だけあがる人がいると思います。
本人たちは小指を上げていることに気づいてません。意識ではなく本能的に反応してしまうのです。

ギターだけでなく、ピアノやバイオリンなど手を使うほとんどの音階楽器でこの薬指問題が出てきます。

その為、バイエルや様々なメソッドが出てきます。手の各指を分離させ脳からの命令を混線させないような訓練が考案されたのです。

ではギターではどのようにしていけばいでしょうか?

ギターにも様々なトレーニングがあります。特にクラシックはメソッドも体系化されているので非常に無駄なく覚えることができます。
エレキギターも様々な人がメソッドを考案しています。日本で手に入るものだとバークリーが発行しているものが良いと思いますが、五線譜なのでTAB譜しか読めないとちょっときついと思います。

ひとまずは前回あげた「クロマチックアプローチ」を使用して下さい。
これだけでも随分な練習になります。

もし薬指を中心としたトレーニングを希望するならば下記のフレーズを弾くと良いと思います。

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432432432432432
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前回と同じく
2・・・中指
3・・・薬指
4・・・小指
ですが、人差し指はフレット上に付けたままです。
また必ずオルタネイトで弾いて下さい。

弾いているとわかりますが先程のクロマチックアプローチに比べて指がもたつく印象がないでしょうか?
これは先程書いたように薬指を中心としたフレーズになっているので神経が絶えず混線しそうになっているからです。

脳からでた小指を上げる指令は薬指にも到達します。なので小指をあげようとすると薬指も上がろうとします。
逆にそれを防ぐために薬指に押さえる指令を出すと、今度はその指令が小指にも行ってしまいどちらにしてもお互いの動きの障害になります。

ただ、これは何度も繰り返しているうちに脳が障害を理解し、指がつられなくなってきます。

僕はあまりその方面に詳しいのではないのであまりこれ以上は語りませんが・・・

ある程度慣れてきたら他の弦でも行って下さい。指が3本なので最初の小指はダウンピッキングですが次の小指はアップピッキングになります。
またずっと繰り返しているとだんだん訳がわからなくなってくるかもしれません。オルタネイトピックングがきちんと出来ているか確認しながら行って下さい。

何度も言うようですが練習はゆっくりからはじめて段々スピードをあげます。
また残念ながらこの練習法をしたからといってすぐに上手くなるわけではありません。
ただし一つ一つの音の質が今までよりもかなり良くなるはずです。スピードも大切ですが、スピードよりも大切な出音が最初に良くなって、その後スピードがついてくる感じでしょうか。

速弾きですがテンポが10上げるのに1年かかることもあります。忍耐強く長期間覚悟で取り組んで下さい。間違っても数日で出来ると思わないで下さい。

テンポ100の16分まではそれほど時間はかかりませんがそこからは少しづつ改良を繰り返しながら感覚も養いながら取り組んで下さい。