2017年 11月 の投稿一覧

音痴(先天的音楽機能不全)矯正について。

音痴矯正

音痴矯正について。

今回は教室で行っている音痴矯正について書いていきたいと思います。

音痴矯正=ボイトレと思っている方が多いのではないでしょうか?

 

難しくは「先天的音楽機能不全」と言うそうです。

もちろんちょっとした音感の強化やリズム感の強化、発声に関してはもちろんボイトレになるかと思いますし、音痴を気にされている方の多くはそういった方ですのでボーカルの先生に見てもらえればよいかと思います。

ただ、中にはボイトレだけでは改善しない、もしくは改善の速度が遅い方もいます。

もし自分か身の回りの方が音痴ではないかと心配されている方は以下の①~③の項目を御覧ください。

①アカペラ(歌のみ)で歌うと歌詞がなければ(周りの人は)何の曲か誰もわからなくなる。
②(カラオケで歌うと)本人はあっているつもりでも周りの人からするとほとんどあっていない
③歌が苦手で自分で歌っていてもあってるのか間違っているのかもわからない

これらに一つでも当てはまる場合は一度相談されたほうが良いかもしれません。

世の中には完璧に音程やリズムとれる人は殆どいません。完璧ではなくても聞いている人がわからないだけです。
それと一緒で逆に絶対的に音感やリズム感がない人もまたほとんどいません。

あくまで客観的に上手い下手が決められるだけで、プロのボーカリストからすると一般の人のほとんどが(自分より)歌が下手に感じられるかもしれませんし、逆に歌に自信がない人からするとほとんどの人が(自分より)上手く感じられるでしょう。

なのでどうやっても歌えるようになれない・・・ということはありません。練習によって少しづつですが改善していきます。

ただ、理解して頂きたいのが、音痴矯正は音感やリズム感を伸ばす訓練が必要ですので、数日や数週間では目に見えた改善は難しいです。最低3ヶ月~半年はたたないと実感出来ないかもしれません。今までレッスンした方も裏声が出せない方や歌える音程が1オクターブに満たない方、メトロノームに合わせて手拍子が出来ない方、ピアノでだした1音が出せない方など様々な悩みで来校されます。

レッスンの内容としてはまずどこに原因があるのかを探ります。当教室は当然ですが病院ではありません。ただ音痴の原因になっているのが何なのかを探る必要があります。音痴と一言で言っても原因は様々です。音が取れないのか、音は取れているが音をだす際に違ってしまっているのか、そもそも音の高低を声帯が再現できないのか?

こうやって見てみるとやってることは病院の検査に近いのかもしれません。

その後平均よりも目に見えて出来ない箇所を訓練していくことになります。最初はお互いに手探りで進むので講師と生徒のコミュニケーションがかなり大事になってきます。信頼していないとなかなか継続していくのが難しいのです。

僕の生徒さんで10年くらいでバンドを組めるようにまでなった生徒さんもいます。10代半ばから習い始めました。今も若干外すことはありますがどうすれば修正できるかはわかってきましたが、それでも10年かかりました。今では音楽が生活の一部になっていますが、レッスンを受けていなければおそらく苦手意識をもったまま生活をしていたでしょう。

10代~30代くらいはカラオケや合唱などいろいろと歌いたくなくても歌わなくてはいけない状況に追い込まれることが多々あります。歌が苦手なままだとそのうちにカラオケに誘われるのが嫌になり社交性をなくしていってしまう人さえいます。

根気はいりますが少しづつは改善していきますのでお悩みの方は是非相談頂くと良いと思います。

分析(アナライズ)のすすめ

作曲家

今回は「分析のすすめ」です。

この分析って作業ですが、「アナライズ」と言います。ただの英訳ですけど・・・

分析を何のためにするかというと興味がある曲などを分析することで演奏者や作曲者の意図を知ることにあります。

またそれにより人の技術を盗むこともできます。
ここ数年盗作や著作権などがいろいろ話題になります。歌詞やメロディーは盗んでは行けませんが、技術は堂々と盗めます。

坂本龍一も小室哲哉も、もっと言えばドビッシーやベートーヴェンですら先人の歩いてきた道を辿って作曲を身に着けたのは間違いないのです。

著名な作曲家の演奏を分析することでその演奏家の偉大さもわかりますし、自分になにがかけているかの勉強にもなります。

たとえば演奏技術の分析であればその演奏者の指運び緩急のつけかたシュチュエーションに応じた演奏方法を自分の演奏と比較することで何が足りないのかなどがわかります。

もちろんすべてを分析することは不可能ですし、分析しても再現ができないことも多々あるでしょう。ただ、それはそれで自分に足りないものとして将来的にできるように練習をすると良いと思います。

後は分析をする癖をつけることも大切です。

癖がつくと、音楽を何気なく聞いているときに「あれ??」と感じます。

大抵違和感を感じるときは自分の頭にない演奏だったり、曲調だったりすることが多いです。

それが魅力的に感じた場合は曲を調べるか簡易的に録音するなどして家まで覚えていて家で分析作業を進めます。

そうやって自分の引き出しを増やしていくのです。

最近はインターネット時代ですのでYOUTUBEなどで著名なアーティストの演奏も簡単に聴くことができます。そこで好きなミュージシャンのことを分析したりするのも楽しいでしょう。

そしてコード理論などを勉強したり、各楽器がどのように絡み合っているかを確認したりすると自分の好みや他の作曲家がどうやって曲を組み立てているか、自分のパートがコードによってどんなアレンジをしているかを分析することで新しい表現方法を知ることが出来るでしょう。

分析するものとしては

・コード進行

・コード進行における各楽器のアプローチ

・メロディーの付け方、

・全体の構成

・イントロ、間奏、エンディングをどのようにつけているか

・歌詞との比較

などです。

特に自分が好きな曲であれば「なぜ自分がその曲を好きになるのか」という観点から考えてみると自分の好みのパターンが分かっていいかもしれません。自分な好きな曲をいろいろ分析すると共通項が見えてきます。例えば、コード展開を見ると同じコード進行の曲が好きだったり、歌手の歌い方が好きだったり、激しい曲が好きだったり、ギターの音色が好きだったりすることに気づくかもしれません。

共通項が分かれば今度は共通項から別の自分が好きな曲を探すことが出来るかもしれません。

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ここでワンポイントアドバイス!!

あまり技術や音楽知識に自信のない方には自分より少しだけ上手い人の分析をお勧めします。

何をもって「上手い」と考えるかも難しいですが、「少しだけ上手い」と感じたら分析してみると良いと思います。

あまりにも技術差がありすぎると分析どころではなくなってしまいます。

少しだけ上手い素人の人の演奏は分析しやすく、再現もしやすいので実践的な練習になります。

いかがでしたでしょうか?

一度自分の好きなミュージシャン、もしくはライバル視している友人でも構いません。分析をしてはいかがでしょうか?

リズムの無意識化

リズム

今回はレッスン形式でいきます。

今回のテーマは「リズムの無意識化」です。


みなさん例えばメトロノームに合わせてリズムを手で取るときにどうやって手を叩いてますか?

普通に考えればメトロノームを聴いて手を意識して合わせるということになると思います。

では次にメトロノームに合わせてリズムを手で取ったとしてその時に歌を歌うとしたらどうでしょう?

メトロノームを聴いて手を意識して歌を歌えますか?

ではさらにメトロノームに合わせてリズムを手で取り、その時に歌を歌ったとして、足でもリズムをとるとしたらどうでしょう?

メトロノームを聴いて手を意識して歌を歌い、また意識して足踏みできますか?

普通に考えるとすごく難しそうです。でも良く考えてみてください。



ドラムを叩きながら歌ってる人ってたまにいますよね?

この人は両手と足を使いながら歌っています。イヤフォンでメトロノーム(クリック)を聴いている人もいます。

ということは、出来る人はいるということです。

ではどうしたら出来るでしょうか?


まずは基本にかえります。

私たちは普段同時にいくつものことを処理していないでしょうか?

例えば駅のホームで階段を下りながら携帯をいじりっている学生を見ることがあります。

この学生は

・今どこを歩いているかを認識している

・階段の段差、階段の終わりを考えている

・周りの人とぶつからないかを認識している

・携帯の内容を把握している

少なくともこの4つを同時進行していると思われます。

もちろん中にはぶつかる人もいるかも知れません、しかし意外にそれほど多くありません。

ではどうやった仕事を分業しているのでしょうか?

おそらく僕の感覚では

・今どこを歩いているかを認識している→無意識

・階段の段差、階段の終わりを考えている→ほとんど無意識

・周りの人とぶつからないかを認識している→無意識

・携帯の内容を把握している→意識

かと思います。


人は同時にいくつもの作業をするときに、その作業に優先順位が生まれ、その優先順位によって「意識」と「無意識」を使い分けているのだと思われます。

とすると先程の質問「メトロノームを聴いて手を意識して歌を歌い、また意識して足踏みできますか?」

・メトロノームを聴く

・手を叩く

・歌う

・足踏みをする

を優先順位をつけその優先順位によって「意識」と「無意識」を使い分けると良いのです。

では無意識に出来そうなものをあげると

・メトロノームを聴く

は大丈夫そうですね。

でも残りの3つはどうでしょう?

リズムの内容によりますよね・・・・無意識でできるのでしょうか?

大丈夫です。例えば例をあげましょう。


・××・××・×

×・×・×・×・

歌:かえるの歌

テンポ:BPM=120


だったとします。

さて練習なして同時進行でやってみてください。

せーの!!

・・・・・・おそらくですが、できませんね?(出来る人はすばらしい!!)

これはまず手→(余裕ができたら)→足を加える→(余裕ができたら)→歌を加える(余裕ができたら)→メトロノームに合わせる

のように順番は自由ですが1つづつこなさないといけません。

ゆっくりやれば必ずできます。ただし早くできるようになろうとしないことが大切です。

もしできたら先程のことを振り返ってみてください。

どこが「意識」でどこが「無意識」でしたか?

おそらく意識しているのは歌くらいではないでしょうか?


できないときは頭を使っていないか注意してください。頭を使うとできません。体で覚えるのです。

ずっと同じリズムを繰り返すことで体がリズムを覚え無意識でリズムが叩けるようになりますよ。

1万時間の法則

練習時間

今回は「1万時間の法則

よく聞かれる「1万時間の法則」って知っていますか?

マルコム・グラッドウェル氏が提唱した「あるスキルに熟達するには1万時間の練習が必要である」という言葉。

例えば毎日3時間練習したとすると、プロレベルになるのにかかるのは約10年ってところです。

賛否両論ありますが、今回はこれを賛美するわけでも否定するわけでもなく、「練習量」と「技術」という点で捉えてみたいと思います。


当たり前ですがなににおいてもプロのレベルになるのはそれ相当の練習量がいるのは当然です。

自分は何時間か考えてみましたが、2~3万時間は確実に弾いてると思います。

ただ正直、きっちり計ってないので良くわからない感覚はあります。

しかし、1万時間を越えただろう時期を考えるとその法則は当てはまっているような気もします。

ただある機関の研究によればチェスのグランドマスターの練習時間の平均は平均は約1万530時間とおおよそ法則どおりだったが、その内容は832時間から2万4284時間まで幅があったそうです。

音楽家は1万~3万時間とこれも差が大きいです。


まぁ当たり前ですが練習量だけではなく、効率の良い練習や集中している練習の方が何倍も効果的ですので人によって差が出てくるのだと思います。

では人はそれなりのスキルを習得するために1日何時間練習をすればいいのでしょうか?

正直これに関しては僕にも答えはわかりません。プロ志向の人なら大体3時間は弾くとは思いますが。。。。

ただこれだけはいえます。

・練習の意味を体で理解している人はそれなりのスキルをもてる。

ということです。

逆を言えば

・練習の意味を理解していない人の練習は練習の意味を理解している人の練習とくらべて数倍もの効率的な違いが出るとも言えます。

自分がしている練習が将来どこの部分でどんなスキルを持つことにどうやって結びつくのかを考えるということです。

これは意外にみなさんできていません。でもスキルが高い人はみなさんできています。

高いスキルを持っている人と話していて感じるのは感覚が違うということ。またスキルを持っている人が言う言葉はしばしばスキルを持っていない人を驚かせます。

ギターでも「指版が光って見えるギターとか言いますね。

まぁ弾くべき場所が明確に感覚でわかっているものの例えなんですけどね。。。ピカピカとは光りません 笑。

他にもありますよ。

「はじめて聴く曲の続きがある程度具体性を持って予見できる」

「街中で曲を聴くとコードのアレンジが何パターンもその曲の上にかぶさって聞こえる」

とか。

志が高い人は常に音楽の言葉ばかり考えているので発想の次元も違うというわけです。

まぁ本当に弾ける人は何時間弾かなきゃとかって考えません。好きこそものの上手なれ、放って置いても1万時間にはなります。それが結論ですかねぇ・・

ボサノヴァの歴史(2回目)

男と女

今回は前回に続き「ボサノヴァの歴史」の第2回目

前回はボサノヴァの源流、ショーロを取り上げました。

今回はボサノヴァを取り上げます。

ボサノヴァ=BOSSA NOVA 

BOSSAとは「隆起、こぶ」

NOVAは「新しい」

ということで新興、新しい流れといった意味があります。

ボサノヴァが生まれたのは1950年代。1958年にアントニオ・カルロス・ジョビンによる「想いあふれて」のシングルレコードがボサノヴァの始まりという人が多い。

こちらが「想いあふれて」

ボサノヴァの誕生に関わった功労者の一人、ジョアンジルベルトは何日もバスルームに閉じこもってギターを鳴らし、それまでにないスタイルのギター奏法を発見したといわれます。

こちらがジョアンジルベルト

ボサノヴァがその後ポピュラーになったのにはいくつかの要因があります。

ブラジル・フランスの合作の「黒いオルフェ」という名の映画の中で多くのボサノヴァが使われました。

こちらはその黒いオルフェのシーンと主題歌の「黒いオルフェ」

後半2分前後からギターの弾き語りが聞こえますが、これはボサノヴァではないですね・・・・

1962年には、カーネギー・ホールでボサノヴァのコンサートが行われます。このときにはジョアン・ジルベルト、やセルジオ・メンデスなどが出演したようです。

そしてボサノヴァとジャズが出会ったのが1963年。ジョアン・ジルベルトとアメリカのジャズ・サックス奏者スタン・ゲッツがボサノヴァ・アルバム『ゲッツ/ジルベルト』で競演、アメリカで大ヒットします。そしてこの中でジョアンの(当時の)妻のアストラッド・ジルベルトが歌った「イパネマの娘」が驚異的な売り上げを記録し、ボサノヴァの知名度をさらに引き上げます。

このころからボサノヴァがジャズのミュージシャンに盛んに取り上げられるようになり、今のようなジャズとボサノヴァの関係になっていきます。

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面白いウンチクとしては「ビートルズがボサ・ノヴァを殺した」という言葉があります。

ボサ・ノヴァがアメリカで流行り始めたのが1962年、ビートルズの登場が1964年である。もしビートルズが出てこなかったらボサノヴァが世界中のポピュラー音楽の中心になっていたのではという推測からそんな言葉もうまれました。

 

またボサノバにおしゃれなイメージがあるのはおそらくボサノバにフランスの香りを感じるためかもしれません。元々ボサノバが世界で注目を浴び始めたのは1966年にフランス映画のクロード・ルルーシュ監督の作品「男と女」が上映されたからだと思います。

この「男と女」という曲は映画の主役を務めたピエール・バルーが歌い、ボサノバギターの神様「バーデン・パウエル」、作詞はこちらもボサノバの歌詞を数多く書いているヴィニシウス・モラレスが手がけています。曲調はボサノバとは少し違いますが、フランスとボサノバは親和性が高いように感じます。

日本でも20年ほど前からフレンチ・ポップスが入ってきてリズムやコード進行がボサノバに近く、おしゃれなイメージが定着しました。カヒミ・カリィが歌う曲はフレンチ・ポップスですが、ささやくような歌い方もボサノバと共通している面だと思います。