トレモロアーム

モズライトや一部のギブソンにもアームは付いていたが、アンプをフルドライブさせ、十分に歪ませた状態でアームをベンドしたファズキター特有のマイルドなサウンドを開発普及したのは、何はさておきフェンダーストラトキャスターのシンクロナイズドアームユニットとジミヘンドリックスの組み合わせだったことは疑いない。

その大胆なアミングは多くのジミヘンフリークに継承されたが、とりわけ第二期ディープパープル時代のリッチーブラックモアや元スコーピオンズのウルリヒロートナーは人一倍激しいアーミングを信用したため、太くて長い特注アームを装着していたことが思い出される。
旧来のアームユニットは原始的な構造で、1度ベンドすると弦と本体の摩擦でチューニングがめちゃくちゃなる欠点があった。これを解消する意味で、弦とブリッジとナットの2カ所で固定する画期的なロックシステムが80年代ごろに開発される。

このロック式システムを装着したダイナミックなアーミングプレイの代表格にブラッド・ギルスがおり、とりわけ初期ナイトレンジャーでのギターソロのほとんどはアーミングのみで構成されていた。またA・ブリューやスティーブ・ヴァイといったザッパ門下生はワウやフランジャーとアーミニングを併用することで動物の鳴き声や効果音を出すということで知られている。

ハンマリングオン/プリングオフ

例えば左手の人差し指で第1弦の第5フレット押さえてピッキングするとAの音が出る。このAの音をならしたまま、左の薬指で第1弦の第7フレットのところをすばやく押さえると、Aの音は1音上がってBの音が出る。これがハンマリングオンである。またその状態のまま薬指を素早く弦から離せばまたAの音に戻る。これがプリングオフである。ハンマリングプリングというのはチョーキングやグリッサンドと並んで最も基本的な技法の1つでトリルなど装飾音を表現するのによく用いられる。

エレキギターは弦が細く、またアンプで音を増幅するため、アコースティックギターに比べるとこの技法は容易でしかも効果が大きい。普通にピッキングした音よりもアタックが弱く、なめらかな音になり、またピッキングの必要がないだけに非常に速いフレーズが可能で、スピード感も出る。ピッキングによる音の間にチョーキングやハンマリング、プリングによる音を間に入れて3連のフレーズを作ることはブギーなどシャッフルナンバーでよく用いられるテクニックだ。ライトハンド奏法はハンマリングプリングの応用だが、左手のハンマリング・プリングと併用される。

ライトハンド奏法

1970年代まで、ロックギターにはテクニックと言えるものはないに等しかった。この時代までのロックの進歩や実験というものは主にフレージングや音色ビートの面でなされてきたものだった。ロックは言うまでもなく、ブルースにルーツを持つ音楽だが、ハードロック全盛時代を通じてそこへクラシックのフレージングの技法が持ち込まれ、さらにプログレッシブの実験終えてロックは次第にレコードの上に作られる作品としての移動強めていった。

ワイルドさとかタフネスよりももっと観念的な何かを追求し、芸術的であることを求める一方で、ロックがしだいに難解になっていた。これを打開したのがVan Halenが確立したライトハンド奏法だった。ライトハンドはそれ前のギターテクニックでは表現できないほどのスピード感を実現し、音程差が大きく、しかも速いフレーズを弾くということも容易になり、ロックギターに一層のスリル感を加えることにもなった。アンプのパワーを利用できるエレキギターならではの奏法で、以後、様々なギタリストがさまざまなバリエーションを開発、エレキギター独自のテクニックとして確立させた。今ではフュージョン系ギタリストにとっても当たり前のテクニックとなっている。

12弦ギター

12弦ギターのような復弦ギターは旋律を演奏するにはしにくいのだが、アルペジオ演奏した時の透明感に満ちた音というのはこの上なく美しいもので、南米では12弦の他に10弦、八弦などの復弦ギターが使われている。ロックでは12弦はそれほど頻繁に使われるわけではないが、Led Zeppelinの「タンジェリン」やイーグルスの「ホテルカルフォルニア」などで使われているのが有名だ。レコードではアコースティックの12弦がつかれることが多いが、ライブではエレキの12弦にでも使われる。

特に有名なのがジミーペイジがライブで、「天国の階段」で使ったギブソンSGのダブルネックモデルだ。ホテルカルフォルニアのライブビデオでも使われていて、エレキ12弦の定番となっている。ロックギターの音色とディストーションサウンドや倍音の応用とか普通で、12弦の澄んだ音というのはあまりにも尽くしてきて不釣り合いなのはだったら、普通のギターの音がこの世のと、あるいは地獄の煉獄の表現だとすれば、12弦の音はあのよう天国の表現だということになるだろうか。

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